(行動編) 02
みんなでとった写真、
ブログにのせてもいい?
(行動編) 02
ダメだよ!
みんなの気持ちや犯罪(はんざい)
のリスクを考えよう!
みんなで写っている写真をインターネットに出す時は、まず写っている人全員に「のせていい?」って確認(かくにん)を必ずとるようにしよう。他の友だちに見られたらこまるとか、インターネットに出すのはちょっと……っていう子もいるかもしれないよ。
さらにどんな形でインターネットに出すか、その方法にも注意。ブログなどだれからも見られる場所に出すのは危ないよ。
なぜなら、写真一枚から読み取れる情報って実はたくさんあるんだ。いつどこでだれが何をしていたかを知らない人に知られるのは、犯罪(はんざい)のリスクを考えるとこわいよね。
写真はプリントしてわたすか、メールやLINE(ライン)など、ほかの人から見られにくい形でわたすのが良さそうだね。
(行動編) 02
保護者の方へ
写真から読み取れる情報には様々なものがあります。背景に写り込んでいるものや、過去の写真から推理すればその人のプロフィールを辿ることもできます。近所の写真やお気に入りのお店などの写真を元に行動範囲を特定されることもあります。
GPS機能がついたスマホやカメラで撮影した場合、写真データの中には画像以外にもメタデータと呼ばれるデータが付随していて、GPSによる位置情報や撮影日時、撮影したカメラに関する情報などが含まれています。ですから、このメタデータごと写真を公開してしまうと、かなり詳細な情報を知られてしまうことにつながります。これらのデータは撮影前にスマホの設定を変更することで削除できるほか、SNS(エスエヌエス)によっては投稿時に自動で削除する設定もあります。
しかし、ブログや個人間での写真の交換には、そうした機能が標準では設定されていません。また、モザイクやスタンプを使って顔を隠した写真がありますが、これもメタデータに含まれるものを使って元の画像を見られてしまう場合があります。
他にも、高性能なカメラで撮影した写真から、虹彩や指紋など、個人を特定する生体認証の情報を読み取れてしまう場合があります。この情報をコピーされ、個人の生体認証に関わる情報を悪用された事件が実際に起きています。
生体認証に使われる情報は、パスワードのように変更することができません。一度漏洩すると同じシステムが使われているもの全てにアクセスされてしまう可能性があります。生体認証は個人を厳密に特定する必要がある場面で使われているものなので、注意が必要です。
写真から読み取れる位置情報、顔写真、生体認証に使われる情報類、これらは全て大切な個人情報です。写真に写っている相手の事情やプライバシーへの配慮に加え、防犯の意識を持つよう子どもに促すと同時に、大人もまたインターネットで写真を公開する際には、十分注意しましょう。