2023年5月12日:2023年3月期 決算説明会(オンライン開催)
(※)主な質疑応答の要旨を記載しております。
- 【質問】FY21-23中期計画(中計)目標である売上2,700億円及び営業利益率11.5%(当初公表値9%超から2度上方修正)に対し、FY23業績見通しの売上は2,860億円と中計目標を超過し、営業利益率は11%となっておりますが、これらの差異についてご解説お願いします。
- 【回答】売上については、法人向けネットワーク(NW)サービス売上の堅調な推移に加え、NWサービスとシステムインテグレーション(SI)を複合提供する大型案件の提案機会及び獲得増加等による想定を超えた増収構造の進展を鑑みて修正しております。(増収率推移:FY20 +4.2%、FY21 +6.3%、FY22 +11.7%)営業利益率については、FY23業績見通しにおいては売上連動コストの生じるSI売上の強い伸長と人件費や円安影響によるコスト増加等を織り込みました。営業利益は売上規模の拡大がコスト増加要因を吸収し、中計目標の310.5億円に対して、業績見通しは315億円としております。
- 【質問】今後のCAPEX水準について教えてください。
- 【回答】FY23 CAPEXは、旺盛なサービス需要への対応や賃借データセンター(DC)から自社保有DCへのNW設備集約等の推進のため、自社保有DCへの設備投資が一時的に増加(FY22実績:54億円、FY23見通し:約70億円)しますが、それらを除くNW拡張等の恒常的なCAPEXは従来水準の150億円から160億円程度で引き続き推移しています。今後についても、事業規模拡大にともない徐々に増加していく想定をしております。
- 【質問】持分法適用関連会社㈱ディーカレットホールディングスに係る持分法投資損失の見通しについて教えて下さい。
- 【回答】FY23においては、デジタル通貨決済サービスの提供開始に向けた運営費用増加等にて損失額が拡大すると見込んでおります。(FY22実績: △3.8億円、FY23想定:△約8億円)FY24以降については、具体的な売上・費用の積上げが確定しているわけではなく、また、サービス開始後の売上伸長度合いにもよりますが、中長期でサービス開始後の売上の順次計上により固定費を吸収していくとの流れを想定しております。
- 【質問】IIJのカーボンニュートラルへの取り組みについて教えてください。
- 【回答】NWサービスの提供あたり、電力の利用は不可欠であり、当社は、多くの電力が消費されるDCにおいて、エネルギー効率向上や再生エネルギーの利用により、温室効果ガスの削減に取り組むことが重要と認識しております。自社保有DCでは外気冷却空調方式等を採用し、非常に低いPUE(※)を実現しております。再生可能エネルギーの利用促進に加え、非化石証書の直接調達により、実質再エネ由来の電力のお客様への供給をサービス化し、今夏からの提供開始を目指しています。また、直近の取り組みとして、アイスランドにて100%再生可能エネルギーを利用したマイクロDCの提供を開始しております。
(※)PUE:Power Usage Effectivenessの略称でDCでの電力使用効率を表す指標で、DC全体の消費電力をIT機器の消費電力で除算することで求められる。理論上、1.0が最も良い値とされている。