決算説明会等での主な質疑応答内容

2023年8月8日：2024年3月期 第1四半期 決算説明会（オンライン開催）

（※）主な質疑応答の要旨を記載しております。

【質問】1Ｑ23営業利益が前年同期と同水準になった理由について教えてください。

【回答】第1四半期は人件費等の年度替わりの費用増があるなか売上規模は通年で最も低くなる時期となります。1Q23においては、前年比約1.4倍の新卒社員入社・報酬改定等により人件関連費が増加（前年同期比14.4%増）するなか、ネットワーク（NW）サービス売上・粗利は各々前年同期比9.4％増・16.1%増と順調に推移しましたが、システム構築案件の期ずれ等によりシステムインテグレーション（SI）売上・粗利は各々前年同期比0.3%増・9.8%減となった結果、営業利益は前年同期と同水準となりました。期ずれした海外データセンター構築案件約30億円は2Q23にて売上計上予定（決算スライド9頁目）です。案件の大型・複雑化で売上計上までのリードタイムが長期化しており、今期に関しましては売上計上が下期偏重になることも考えられますが、良好な需要環境は継続しており、多数の潜在案件（決算スライド19頁目）が進行中でございます。

【質問】ＮＷシステム更改等の案件大型・複雑化という傾向は今後も続くのでしょうか。また、これら案件増加による業績影響についてコメントをお願いいたします。

【回答】そのように考えております。クラウド・リモートワーク・ゼロトラストコンセプト普及等により企業・官公庁が利用されるＮＷは、以前の社内専用回線網から、社内網にインターネットやクラウド、セキュリティ、リモートアクセス等を組み込んだ複合的なNWシステムへと構造的に変化しつつあると認識しております。NWサービスとSIを組み合わせて提供できる当社の強み・役割はこのような需要環境のなかで益々拡大していくと考えております。現在、これら案件の増加により、SI売上計上までのリードタイムが長期化しており、売上計上が下期偏重になる傾向があろうかと思いますが、事業構造変化による過渡的な状況と考えております。

【質問】1Q23末システム構築受注残は206億円と前年同期末比32.5%増・50.7億円増と大幅伸長しました。受注残の売上計上タイミングについてコメントをお願いいたします。

【回答】受注残のうち40億円程度は来期（2025年3月期）の売上計上、残りについては今期の売上計上を予定しております。今期の売上計上予定分には、下期計上分も含んでおります。

（※）多数の潜在案件（スライド19頁目リンク）も進行中

【質問】1Q23システム運用保守受注額が前年同期比で減少した理由を教えてください。

【回答】システム運用保守案件は、システム構築後に1年契約・自動更新の運用保守契約をシステムのライフサイクル期間（4~5年間）に渡って行うことが日本の商慣習として一般的ですが、大型案件は4~5年分の運用保守契約を一括締結する場合があります。1Q22受注額には30億円程度の複数年確定大型案件分が内包されており、当該額を除いた1Q22受注額200億円程度は1Q23受注額197億円と同水準であり、強い受注環境が継続していると認識しております。

【質問】クラウドサービスの売上動向についてコメントをお願いいたします。

【回答】一般事業法人向けクラウドサービス売上は継続的に積み上がっていますが、需要に応じてクラウド利用規模を調整されるゲーム系顧客のマルチクラウド利用が減少したため、1Q23は前年同期比で減収となりました。マルチクラウドサービス関連費用は、主に顧客の需要に応じてアマゾンウェブサービス等の外部クラウドサービスを調達する売上連動費用であり、利益に対する影響は大きなものではありません。

【質問】個人向けモバイルIIJmioの回線数が前四半期末比で微減となった背景を教えてください。

【回答】携帯キャリア・MVNO各社がキャンペーンを控えたため、ユーザー全体の乗り換え等の動きが低調であったことが主要因と考えております。

【質問】販売管理費等が前年同期比14.6％増と大きく増加していますが、2Q23の見通しについて教えてください。

【回答】1Qの販売管理費等は、配属前の新卒入社社員に係る人件費（技術者含む・技術部門配属後は原価計上）、人事研修費、広告宣伝費等で前四半期・前年同期比で大きく増える季節要因があるため、2Qの販売管理費等は1Qよりも減少すると想定しております。