決算説明会等での主な質疑応答内容

2024年8月7日：2025年3月期 第1四半期 決算説明会（オンライン開催）

（※）主な質疑応答の要旨を記載しております。

【質問】2025年3月期 第1四半期（1Q24）の営業利益水準が想定よりも若干上回ったとの開示がありますが、その要因についてご解説ください。

【回答】VMware関連（※）への対応が想定通りに進展したことに加え、一時売上であるシステム構築売上が、前期末の高い受注残（前期末構築受注残：前年同期比約100億円増）からの売上計上等により、前年同期比74.1％増と強く伸長したことや、ストック売上であるネットワーク（NW）サービス売上も前年同期比7.4%増と堅調に積み上がったこと等が主な要因と考えております。

（※）詳細は、こちらをご参照。

【質問】1Q24においても、大型案件を複数獲得していますが、中長期的な展望についてコメントをお願いします。

【回答】最近の報道にもある通り、NW・システム運用での不備が全世界的な大規模トラブルに繋がるケースが見られます。NW上であらゆる仕組みが構築されつつあり、些細な運用上のミスが大きなトラブルに繋がる可能性があるため、大型案件であればあるほど、弊社の安定した運用力が評価され、中長期的にも大型案件を継続して獲得できると展望しております。

【質問】NW社会の進展により、NW・システムの安定運用がますます重要になっていく中で、運用力に強みを持つIIJのエンジニア育成についてコメントをお願いします。

【回答】我々の技術の根幹であるインターネットは、細かい技術の積み上げで成り立っており、エンジニアがこれらの技術を総合的に時間をかけて習得していくことが重要と考えております。その根底として技術者個人個人の責任感と自負が大事であり、そのためには、多様な人材をきめ細かく一人一人評価し様々なことにチャレンジ・経験させ成長を後押ししていくことが肝要です。当社は、創業以来そういった考え方を非常に大事にして、これまで蓄積してきました。

【質問】VMware影響について、四半期毎・通期の影響額イメージについてご解説ください。

【回答】VMware関連でのSI（クラウド）の影響につきましては、1Q24費用増は約12億円でしたが、うち約7億円が引当一時費用で、約5億円が四半期の恒常的費用増の規模であり、これが2Q24以降継続すると見込んでおります。1Q24におけるSI利益マイナス影響額は約9億円で、価格転嫁の進展等による売上追加で当下半期にはSI利益マイナス影響は解消していく想定です。 NWサービスの影響につきましては、1Q24費用増は約3億円で、2Q24以降もこの規模が継続すると見込んでおります。一部NWサービスは3Q24初より順次価格改定を予定しております。 これらより、FY24通期でのVMware関連での利益マイナス影響は、約11億円と見込んでおります。

【質問】中期計画期間（FY24~FY26）において、自社保有データセンターの白井データセンターキャンパス（白井DC）の第3期棟の建設を予定されていますが、今後の計画について教えてください。

【回答】24年5月発表の中期計画に記載の通り、23年7月稼働開始の白井DC第2期棟は2027年3月期頃に満床見込みであり、第3期棟建設を検討しております。建設費用の高騰等の外部環境に留意しながら、適切な時期と規模での建設を検討してまいります。

【質問】円高に振れていますが、業績への影響について教えてください。

【回答】当社が調達するNW機器・サーバー・ソフトウェア等の多くは海外製品で、概して円高の方が望ましいです。設備投資等の規模に関連することが多く、この点での為替による短期的な業績影響は限定的です。営業外損益では、為替損益・米ドル建のファンド評価損益が米ドル・円の為替影響を直接受けることがあります。1Q24では為替差益196百万円、ファンド評価益585百万円の計上がありました。

【質問】生成AIに関する活用状況やサービス開発状況についてコメントをお願いします。

【回答】AIは社内業務に一部活用しておりますが、ソフトウェア開発や業務処理での生成AI活用を全社横断プロジェクトで進めております。顧客向けではSIはソリューションとしてAI機能のインプリメンテーションを提供しておりますが、サービス開発等も検討してまいります。