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パラアスリート 笹島貴明のROAD to PARIS 延期期間中に猛練習も東京パラリンピック出場を逃す

IIJ.news Vol.178 October 2023

執筆者プロフィール

IIJ 広報部

笹島 貴明

2013年にIIJに入社したのち、スノーボード中の事故で車椅子の生活に。広報部としての業務をしながら、趣味で始めた車いすフェンシングで日本代表となり、現在は競技活動を中心に広報部で働いています。

東京パラリンピックの開催が2021年に延期されたことで出場可否がわからなくなり、応援してくれている人たちにも、「もしかしたら出られるかもしれない……」と(詐欺師のような?)あいまいな言葉を繰り返す筆者でした。ただ、実際に出られる可能性もあったため、コロナ禍により国内の練習場が閉鎖されるなか、チームメイトの社員寮を利用させていただいたり、ジュニア世代の代表の合宿に参加させていただいたりして、練習環境を確保しつつ、強度も上げて準備を進めていました。

そして開催が迫った2021年6月、狙っていた団体戦の日本出場枠は結局、割り当てられないことが決まり、東京パラリンピックへの出場を逃す結果となりました。さらに、同じ練習場で練習していたフェンシング日本代表が金メダルを獲得した直後、筆者は車椅子で練習場に向かう途中、交通事故に遭って骨折し、2カ月の入院を余儀なくされ、開会式の様子はテレビ電話でチームメイトから病室に中継してもらうという、なんとも散々な状況で開催を迎えたのでした。

出場できなかったのは完全に実力不足だったにもかかわらず、一部の人からは交通事故により試合に出られなくなったように見えたうえに、社内の人からは、出場が叶わず、絶望して身投げしたのでは?と噂されたりもしました(笑)。

大会は無観客試合になったので、筆者のために買ってくれたチケットは払戻しされ少し救われましたが、延期期間もかなり練習してきただけに悔しさが残る東京パラリンピックとなりました。

東京オリンピック、エペ団体で金メダルを獲得した見延選手、宇山選手と筆者


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