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IIJ.news Vol.186 February 2025
IIJ Global Solutions Vietnam President, CEO
松元 涼
本稿を執筆しているのは、年の瀬も迫った12月下旬です。ベトナム国内は、25年1月末の旧正月(ベトナムでは「テト」と呼ばれる)に向けて、国全体が慌ただしくなる時期です。日本と同様に、この時期はベトナムでも忘年会シーズンで、一年中でもっとも盛大な宴席が開かれます。平日の夜はもとより、週末の夜も街中の宴会場やレストランで多くの忘年会が催されます。
ベトナムの忘年会は、日本のそれとは少し様子が異なります。日本の忘年会が「お疲れさま」と労をねぎらう場だとすると、ベトナムの忘年会は「乾杯!」と一気飲みを繰り返す、笑い声が絶えない、よりカジュアルで活気に満ちた場です。日本人の目には少し前時代的な飲み会に感じられるでしょう。
筆者も例に漏れず、社内の忘年会はもとより、ビジネスパートナーやお客さまの忘年会に数多く招待されます。忘年会では、決まって大量のビールが振る舞われます。お酒は大好きなので(笑)、率先してビール片手に乾杯の輪に加わります。
ベトナムのビール消費量は世界第7位(キリンホールディングス、2023)で、日本を上回っています。ベトナム国内ではさまざまな種類のビールが販売されており、年齢や性別を問わず楽しまれています。まさにベトナムの夜はビールがつなぐといっても過言ではありません。
「ビジネスパートナーになる前に、まず友達になろう」と言われるほどに、ベトナムには個人の関係性がビジネスにも影響する文化があります。忘年会はビジネスパートナーとの関係性を深めるとても大切な場なのです。先日の忘年会では、あるお客さまと肩を組んで同時にグラスを飲み干すような乾杯をしました。日頃は眼光鋭く少し近寄りがたい方でしたが、忘年会でこのように親密に接してくれたことで、ビジネス関係以上の友情を感じることができました。今日もそんな活気あふれる忘年会の場へ足を運びます。ビール片手に「乾杯!」。
ベトナムのビール
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