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ビッグデータの並列分散処理に関する知見を活かし、クラウド上での高速なトランスコードを実現
2015年5月27日
株式会社インターネットイニシアティブ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝 栄二郎、以下IIJ)は、4K/8K(※1)映像データの蓄積およびトランスコード処理(※2)を効率化する「クラウド技術を使った映像データ分散トランスコーディング」の研究を実施いたしました。本研究の成果は、5月28日より開催の「NHK技研公開2015」にて発表されます。
近年、映像提供形態として放送と通信の融合が進み、また、動画コンテンツの増加や高画質化が加速する中で、映像配信業務を支えるICT技術の範囲と重要度は増しつつあります。
IIJは、これまでインターネット接続事業者として培った大規模ネットワーク基盤運営技術と、広帯域バックボーンやクラウド等の各種ネットワークサービスを活かし、映像配信技術開発と放送局等への配信サービスの提供に取り組んでまいりました。具体的には、大容量・高画質映像配信に耐えうる配信・キャッシュサービス、データ量の変化や拡大に柔軟に対応するクラウド上でのアーカイブやトランスコードサービス、動画配信品質の計測方法・評価メトリック確立等の研究開発を進めています。
本研究では、分散処理技術hadoop(※3)を用い、4K/8K映像データの蓄積からMPEG-DASH(※4)ファイル生成までの処理基盤を開発し、処理性能を検証しました。本検証の結果、データの蓄積から配信準備までの業務効率を向上し、動画のトランスコード処理効率向上・高速化において、良好な結果を得ることができました。
具体的には、圧縮されていない一つの動画フォーマットから、マルチトランスコードを並列処理することで、従来方式より高速にインターネット配信用の動画ファイル生成を実現しています。これにより、マルチビットレート(※5)、マルチアングル等、多様な映像表現や品質ニーズに応えながら、映像データ量や要求処理時間に応じて柔軟にシステムリソースを制御でき、効率的に映像配信をすることが可能となります。
IIJでは東京五輪が開催される2020年をターゲットに、ICT技術を用いた4K/8Kの放送と通信の融合を支える映像配信サービスの実現へと、本研究開発の成果を活かしてまいります。
参考:NHKとの共同研究
本研究は、NHKとの共同研究により実現いたしました。NHKではICT技術を用いた新たな映像配信技術の研究開発に取り組んでいます。2013年度よりIIJとNHKは、両者が持つICTおよび放送の技術と強みを活かし、新しい技術の発展と実用化を目指して、共同で研究開発を進めてまいりました。
IIJとNHKは、本研究開発の実証段階を目指し、ひきつづき本取り組みを進めてまいります。
株式会社インターネットイニシアティブ 広報部
〒102-0071 東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム
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