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2016年4月1日
株式会社インターネットイニシアティブ
代表取締役会長 鈴木 幸一
入社おめでとうございます。
今日から社会人になって大変だなと同情するのですが、社会人になるということは、学生のころとは違う責任感を持つことになります。お金を払って学校に通うことと、お金をもらって会社に通うというのでは、大分違います。お金を払って授業をさぼる分には平気かもしれませんが、お金をもらいながら仕事をさぼるというのでは塩梅が悪い。学生のころは、学業やクラブ活動など、自分の責任に留まっていたことが、社会人になると、自分だけの責任に留まらないことがあります。
もう一つ、学生と社会人では違う点があります。私と皆さんは、かなり年が離れていますが、なぜか、同じ会社の名刺をもっていると、年の差がなくなり、一所懸命に議論し合います。なぜか、組織という共同体の中でともに事業をやって、同じ責任をシェアするような関係にあると、年の差や肩書きに関係なく同じレベルで仕事の話しをしたりしてしまう。そうなってくると、あまり年の差を感じないわけです。育ってきた環境、年齢の差、肩書きなどを超えて、IIJグループの社員としての連帯感が生まれてくることを、今後強く感じられると思います。
なぜか、仕事というのは一歩踏み込んで向き合うと意外と面白くなり、どんな勉強やどんな遊びよりも楽しくなってしまうことがあります。それでこの歳まで働いているわけですが、最初はうまくいかなくても、なんとか我慢していくうちに、仕事の面白さが見つけられる。そうなると長い人生も楽しく過ごせるようになると思うのです。
IIJは、日本で初めて商用のインターネットサービスを開始した会社です。インターネットは20世紀最後に生まれた技術革新だと言われていますが、現在においても、世界の仕組みすべてを変えようとしています。世の中の仕組みがインターネットに収斂され、変化していく面白さがあります。あるサービスをつくる、ある技術を開発する、それらを世の中の人たちに使っていただく。それぞれの立場で努力することによって5年後を振り返ると、入社したころとの技術の進化を一番実感できる会社がIIJではないかと思います。
IIJは、自分たちがつくった技術で、日常生活や暮らし方を豊かに変えられる可能性を持った会社だと自負しています。桜は毎年咲いては散るので寂しいものではありますが、皆さんも毎年一回はどこかで桜のように花を咲かせて、それが散って、また次の年に新しい桜を咲かせて、を繰り返してください。非常に面白い世界に入られたと思いますので、精一杯自分の力を発揮してください。
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