2018年度IIJグループ入社式　社長挨拶（抜粋）

入社おめでとうございます。

半年前に内定式で、来春また会いましょうと申し上げていたことが実現できて嬉しく思います。今日が社会人第一日目となりますが、恐らく皆さんは期待と不安が入り混じったような気持ちでいると思います。自由な学生生活に終わりを告げて社会人になるという不安、一人で大きな組織に入り全く知らない新しい人たちに会うことや、新しい環境に身を置くことへの不安。一方で、仕事への何となくワクワクした期待、安定した収入を得られることでの人生に対する期待など、そういうものが相半ばしているのではないでしょうか。

今日の出来事は、後になって思い出として意識に上ることがあるかもしれませんが、この意識こそが非常に大事であると思います。一つは、仕事に対する意識があります。これから皆さんは、仕事、通勤、仲間との交流、仕事に関し考えたり悩んだりすることなど、人生の大半をIIJとともに過ごしていくことになります。この大半の時間をどう意識して過ごしていくのかが、人生においてもとても大事なことなのです。嫌々ながら仕事をするのか、それとも、仕事が面白いと思って取り組むかどうかで、人生が相当に変わってくると思うのです。

昔の話になりますが、トヨタ自動車の豊田章一郎さんが経団連会長や財政制度審議会会長をなされており、時々お会いすることがありました。経済や世界情勢、財政について議論したあとで、豊田さんは必ず最後にそれらと自動車業界に対する影響・関係について尋ねていらっしゃいました。恐らく、自動車とともに生きておられる方なので、そういう考え方の座標軸ができていたのだと思います。仕事の仕方や創意工夫によって、色々な面において考え方やものの見方の幅は拡がっていきますので、ぜひ仕事を好きになっていただきたい。

IIJは1992年12月に創業し、昨年25周年を迎えました。創業当時のまだインターネットが世に知られていない時代に、エンジニアの集団がそれぞれに創意工夫することで新しい技術を普及させようと、チャレンジしていました。これから先の25年も、インターネットのイニシアティブを取り続けていくのはIIJであり、そのコアとなるのは皆さんです。明日から長い社会人生活が待っています。楽しいことばかりではないかもしれませんが、前向きな気持ちでチャレンジや創意工夫、仕事が好きであるという精神を持ちながら頑張ってください。