ページの先頭です
複数DNSプロバイダのインフラを併用することで、より高いレベルの可用性と耐障害性を実現
2019年11月27日
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ、本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝 栄二郎、コード番号:3774 東証第一部)は、独自ドメイン名の利用に必要となるDNS(Domain Name System)サーバのアウトソースサービスを刷新し、「IIJ DNSプラットフォームサービス」として、2019年12月9日より提供開始いたします。
DNSとは、ドメイン名とIPアドレスを紐づけるための仕組みで、IIJ DNSプラットフォームサービスは、お客様に代わってIIJがDNSサーバを運用、管理するサービスです。IIJのDNSサービスでは、これまでもネットワーク帯域の増強や国内外にサーバを分散配置するなど、可用性の向上を図ってきましたが、今回、より高いレベルの可用性、耐障害性を実現する新サービスへ刷新し、「IIJ DNSプラットフォームサービス」として提供を開始します。新たなサービスでは、 DNSSEC(※)の標準提供や、IIJのサービスを介して、複数社のDNSインフラを利用できるマルチプロバイダ対応など、業界標準のセキュリティ機能をすべて実装した世界最高水準のDNSサービスを提供します。本サービスを導入することで、お客様はより大規模な攻撃に耐えうるシステム構成が取れるようになり、安心してDNSサーバをご利用いただけるようになります。
DNSはWebサイトを閲覧したり、メールを送受信したりする際に必要なインターネットの基盤となる技術ですが、DNSサーバを狙ったサイバー攻撃は年々増加しており、大規模なDDoS攻撃や脆弱性を狙った攻撃によりDNSサーバが停止する事態がしばしば発生しています。2016年には世界最大規模のDNSサービスに対して1.2Tbpsを超えるDDoS攻撃が行われ、同サービスを利用していた世界の著名サイトが相次いで機能不全に陥るという被害が発生しました。
近年、サイバー攻撃がますます大規模化する中、一社のDNSサービスだけでは防御しきれないことが改めて認識され、Webサイトを運営する企業は、複数社のDNSサービスを併用する方向に向かっています。しかし、複数社のDNSサービスを併用することはお客様にとって運用負荷が高いため、IIJのサービスを介して複数社のDNSインフラをご利用いただける上位サービスを提供することにいたしました。
DNSサーバ(プライマリサーバ・セカンダリサーバ)の運用から、他社DNSインフラとの連携まで、お客様の運用ポリシーに沿って、自由度の高いシステム構成が可能です。「ベーシック」と「プレミアム」の2つのプランを用意し、エントリーレベルから大規模サイトまで幅広く対応します。
ベーシックプランはDNSに求められる標準的なセキュリティ機能を安価な料金で提供します。中小企業においても運用コストを抑えながらDNSサーバの可用性を高めることができます。
プレミアムプランでは、ベーシックプランで提供する機能に加え、複数社のDNSインフラを併用できるマルチプロバイダ対応により、より大規模なDDoS攻撃に対する耐性を提供いたします。これにより、大企業や官公庁など、サイバー攻撃の標的となりやすいWebサイトでも、高い可用性を実現します。
新たに提供開始する主な新機能は以下のとおりです。
IIJのDNSサーバが持つゾーン情報を、他DNSプロバイダが運用するDNSサーバに対して同期し、すべてのサーバが応答できる状態にいたします。これにより全世界100拠点を越えるDNSサーバが利用可能となります。
クラウド型のID管理・認証管理サービス「IIJ IDサービス」を併用することで、Web管理画面へのアクセスにパスワード以外の様々な認証方式を追加できます。また、ユーザ単位でDNSサーバの編集権限および参照権限を設定でき、ゾーン(ドメイン・サブドメイン)ごとに管理担当者を分けることができるようになります。
提供開始日 | 2019年12月9日 | |
---|---|---|
提供価格 | 初期費用 | 5,000円 |
月額費用 |
|
プレミアム | ベーシック | DNSアウトソース サービス(参考) |
|
---|---|---|---|
管理機能 | |||
Web管理画面によるゾーン情報の編集 | ○ | ○ | |
Web管理画面での多要素認証の利用 | ○ (※)IIJ IDサービスと連携 |
○ | |
ゾーンごとの編集権限分離 | ○ (※)IIJ IDサービスと連携 |
× | |
APIによる自動化 | (2020年4月提供予定) | ○ | |
DNSサーバ設備 | |||
DNSサーバの設置場所 | 世界複数拠点 (IIJ設備・他社設備) (※)Anycast拠点100ヵ所以上 |
世界複数拠点 (IIJ設備) |
世界複数拠点 (IIJ設備) |
他社DNSインフラの併用 (マルチプロバイダ) |
○ | × | × |
お客様権威サーバの併用 | ○(構成に応じて選択可能) | × | |
QPS上限(※1) | 200qps (95% rule) (※)オプションにて追加可能 |
100qps (95% rule) |
- |
SLA | DNS権威サーバ稼働率100% | - | - |
DNSセキュリティ機能 | |||
複数のDNSサーバソフトウェアの併用 | ○ | ○ | |
TSIG(※2)によるゾーン転送保護 | ○ | - | |
DNSSEC | ○ (Web管理画面の操作のみで設定) |
○ | |
対DDoS帯域 | 30Tbps以上 | 1Tbps以上 | - |
利用例(1)
利用例(2)
IIJでは今後も継続的に、より安心してご利用いただけるDNSサービスの機能拡充に努めてまいります。
お詫びと訂正
2019年11月27日の発表時に、DNSアウトソースサービスにおけるWeb管理画面での多要素認証の利用可否に関しまして、誤って掲載しておりましたので、2019年12月25日、以下のとおり訂正しました。
誤)×
正)○
お詫びして訂正いたします。
株式会社インターネットイニシアティブ 広報部
〒102-0071 東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム
プレスリリースのメール配信(報道関係者向け)について
プレスリリース公開時にメール配信を行っています。ご希望の方は以下のフォームよりお申し込みください。
取材のお申し込みについて
取材のお申し込み/お問い合わせは、広報部にお電話またはメールでご連絡いただくか、以下のフォームよりお申し込みください。
法人サービス
ページの終わりです