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需要拡大するIIJサービスの設備基盤として、またデジタル田園都市国家構想で求められる地方デジタル基盤の核となるデータセンターとして、2025年より運用を開始
2022年11月17日
株式会社インターネットイニシアティブ
当社は、2011年4月より島根県松江市で運用している自社データセンター「松江データセンターパーク(以下松江DCP)」内に、システムモジュール棟を新設いたします。2024年2月に着工し、2025年5月から運用を開始する予定です。
新たに建設するシステムモジュール棟は、建築面積約2,000㎡、300ラック規模のキャパシティを有し、国内企業のDX推進に伴って需要が拡大しているIIJクラウドサービス用の設備収容スペースとして活用していくとともに、デジタル田園都市国家構想の目的の一つである「地方デジタル基盤の整備」を実現するデータセンターとして、地域のネットワークインフラ強靭化にも寄与してまいります。
なお、本事業は総務省の令和3年度補正予算「データセンター、海底ケーブル等の地方分散によるデジタルインフラ強靱化事業」の助成対象として採択され、実施するものです。
当社は2011年4月に、商用では日本初の外気冷却機構を採用したモジュール型データセンター「松江DCP」を開設いたしました。松江DCPは、長年のDC運用のノウハウを集積して開発したコンテナ型ITモジュール「IZmo(イズモ)」による、低コストで高いサーバ収容効率、容易なスケールアウトを実現したデータセンターとして評価されています。また2019年5月には、松江DCPで培ったエネルギー効率化技術や運用経験を生かし、運用コスト削減と運用効率の最大化を実現したシステムモジュール型工法の「白井データセンターキャンパス(以下白井DCC)」を、千葉県白井市に建設し、運用しています。
松江DCPおよび白井DCCは、自社のクラウドやネットワークサービスの設備基盤として、また、お客様からIT機器をお預かりするコロケーションサービスの拠点として活用していますが、自社クラウドサービスの需要は継続して増加しており、さらにBCP(事業継続)用途としてのコロケーションサービスの利用も広がっています。一方、政府が推進するデジタル田園都市国家構想のもと、データセンターの地方分散が推進され、地方の中小・中堅企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)や観光DXなど、デジタル実装の取り組みが活性化し、地域DCへのニーズも高まっています。
こうした状況の中、現在約500ラックある松江DCPは2025年度中に満床となる見込みであることから、今回新たにコンテナ型モジュールより収容効率の高い「システムモジュール棟」を建設することといたしました。
空調設備として、消費電力を少なくする「外気冷却空調方式」並びに効率的に空調搬送できる「壁吹き出し空調」を採用しています。併せて電気設備には三相4線式UPSを採用して電気損失を低減することで、業界最高水準のPUE「1.2」という実績を今後も継続し、サービス価値向上とともに社会的な責務を果たしてまいります。
白井DCCではロボット技術を応用し、データセンターの運用自動化を推進しています。その先行実績を活かし、松江DCPでもロボット技術によるデータセンターの設備巡回の導入と実証を進めます。DC運用業務の自動化はもとより、DC利用者の手間となる入館手続きの自動化や省人化も推進します。
松江DCPでは、2022年2月から実質再生可能エネルギー由来の電力を導入し、カーボンニュートラルのモデルケースとなるデータセンターを目指しています。今後は、オンサイトメガソーラー発電設備の併設やオフサイト発電設備からの電力調達など、カーボンニュートラルDC実現に向けた取り組みを強化してまいります。将来的には、DC内の発電/蓄電設備等を活用し、自治体、地域企業と連携して電力を地産地消するマイクログリッドを構築し、地域のレジリエンス強化、カーボンニュートラルなど社会課題の解決を目指します。
IIJでは今後も、高品質なデータセンターファシリティと付加価値の高いネットワークサービスで、国内外において安定したインフラ基盤を提供してまいります。
株式会社インターネットイニシアティブ 広報部
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