IIJ、特定SaaSの宛先情報を自動収集し、ローカルブレイクアウトを実現する「IIJクラウドナビゲーションデータベース」を提供開始 | IIJについて

Microsoft 365、Google Workspace、Windows Updateの通信をインターネット回線に迂回し、企業ネットワークの負荷を軽減

2023年6月21日
株式会社インターネットイニシアティブ

当社は、Microsoft 365やGoogle Workspaceなど予告なく変更されるSaaSの宛先情報を自動収集し、特定SaaSへの通信を拠点から直接インターネットに流すことで、ローカルブレイクアウト（※）を実現する「IIJクラウドナビゲーションデータベース」を、本日より提供開始いたします。

本サービスは、国内法人IT市場でニーズの高いSaaS、クラウドサービスのなかでMicrosoft 365、Google Workspace、Windows Updateの宛先情報を自動収集し、各拠点のネットワーク機器へ経路を自動配信します。これにより、運用の手間無く各拠点からのブレイクアウトが可能となり、ネットワークの輻輳を回避し、快適なクラウドサービスの利用を実現します。

（※）ローカルブレイクアウト：特定のクラウドサービス宛の通信について、データセンターなどのインターネットゲートウェイを経由せずに各拠点のインターネット回線から直接アクセスする機能

背景

デジタルトランスフォーメーション（DX）の推進を背景に、多くの企業でオンプレミスからクラウドサービスへ業務システムの移行が急速に進んだことで、クラウド宛の通信トラフィックが増加しています。テレワークの普及により、自宅などの社外環境での業務が定着した一方で、店舗や工場、病院など、出勤が前提となる働き方のお客様においては、クラウドサービスへのトラフィックが企業ネットワークの設備リソースを圧迫し、遅延を引き起こすなどの問題が発生しています。そうした課題を解消する方策として、特定SaaS宛の通信についてインターネットゲートウェイを介さずに、拠点から直接アクセスさせることで社内ネットワークの負荷を軽減させる「ローカルブレイクアウト」という構成が注目されています。
ローカルブレイクアウトを実現する手段としてSD-WAN製品（※）の導入などがありますが、高機能であるがゆえの複雑さや高コストが導入の障壁となっていました。そこで当社では、業態や業種を問わず、簡単で安価に導入可能であり、運用に多くの手間をかけることなくローカルブレイクアウトを実現し、クラウドサービスのさらなる活用を進めることができるネットワークの実現を目的とした「IIJクラウドナビゲーションデータベース」を開発いたしました。

（※）拠点間やクラウドへのネットワークをソフトウェアで制御する機能を搭載したネットワーク機器

特徴

国内法人IT市場でニーズの高い3つのテンプレートからブレイクアウト対象を選択可能

ブレイクアウト対象として、3つのSaaSおよびサービス（Microsoft 365、Google Workspace、Windows Update）のテンプレート（宛先リスト集）からご利用いただけます。予告なく変更される宛先情報が自動収集されるため、運用の手間無く宛先リストを常に最新の状態に保つことが可能です。また、テンプレートは今後拡充していく予定です。

宛先リストをWebUIで柔軟に管理可能

予め用意されたテンプレート以外の宛先も、WebUI（管理画面）を利用して自由に設定することができ、更新した宛先リストは各拠点にあるネットワーク機器へ自動配布されます。

IIJサービスとの併用でより快適なクラウドサービスの利用を実現

IIJのネットワークサービスが提供するフレッツのIPv6 IPoEと組み合わせることで、従来のPPPoE接続方式と比較してより快適な接続環境が利用でき、既存のフレッツ回線を活用した効果的なローカルブレイクアウトを実現します。

サービス提供開始日

2023年6月21日

提供価格（税抜）

項目	初期費用	月額費用
基本機能	120,000円	38,000円
宛先テンプレート（テンプレート１つあたり）	0円	25,000円
経路配信機能（ルータ１台あたり）	0円	2,000円