IIJ、プロキシサーバ利用のネットワーク構成でもローカルブレイクアウトを実現する機能を提供

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当社は、お客様が自社のネットワーク内部でプロキシサーバを利用するネットワーク構成においても、Microsoft 365やGoogle Workspaceなど特定SaaSへの通信のローカルブレイクアウト（※1）を可能にする機能を開発し、本日より提供開始いたします。

本機能は、クラウド上で各種SaaSへの通信を自動的に最適な経路に振り分ける「IIJクラウドプロキシサービス」と、各種SaaSの宛先情報を収集してお客様の拠点にあるネットワーク機器に自動配信する「IIJクラウドナビゲーションデータベース」を連携させることで、煩雑な宛先更新作業なく、ローカルブレイクアウトを実現します。具体的には、「IIJクラウドプロキシサービス/クラウドナビゲーションデータベース連携PAC」と「IIJクラウドナビゲーションデータベース/PACファイルAPI」（※2）として提供します。

• （※1）ローカルブレイクアウト：特定のクラウドサービス宛の通信について、データセンターなどのインターネットゲートウェイを経由せずに各拠点のインターネット回線から直接アクセスする機能。
• （※2）PACファイル： Webブラウザの動作を指定する設定ファイルの一つで、WebサイトやSaaSにアクセスするために経由するプロキシサーバを指定するためのもの。

背景

近年、デジタルトランスフォーメーション（DX）の推進を背景にSaaS利用が拡大してクラウドサービス向けトラフィックが増大し、企業ネットワークの輻輳による通信遅延が多くの企業で課題になっています。当社はこのような課題を解決するため、クラウド上でプロキシサーバを提供し、各種SaaSへの通信を自動的に最適な経路に振り分けて負荷分散を図る「IIJクラウドプロキシサービス」、およびMicrosoft 365やGoogle Workspaceなど予告なく宛先情報が変更されるSaaSの宛先情報を自動収集し、IIJのSD-WANサービスと連携してローカルブレイクアウトを実現する「IIJクラウドナビゲーションデータベース」を提供し、増え続けるSaaSトラフィックの負荷分散に対応するソリューションを提供しています。

しかしながら、お客様が自社ネットワーク内でプロキシサーバを利用している場合、IIJが提供するサービスアダプタ（ルータ）にて特定SaaSの通信を拠点から直接アクセスするよう設定（ブレイクアウト）しても、お客様端末のプロキシ設定が優先されるため、自社のプロキシサーバを経由して特定SaaSにアクセスすることになり、社内ネットワークの負荷分散にはなりませんでした。また、自力で運用する場合も頻繁に変更されるSaaSの宛先情報を手動でPACファイルなどに反映して除外設定する必要があり、ローカルブレイクアウトの実現は困難でした。

このような状況に対応するため今回、「IIJクラウドプロキシサービス」と「IIJクラウドナビゲーションデータベース」を連携させ、SaaSの最新の宛先情報を自動で追従し、プロキシ除外対象として更新されるPACファイルの提供を開始します。これにより、自社でプロキシサーバを利用している場合においても、宛先更新作業の負荷なくローカルブレイクアウトが可能になります。

機能特徴

• Microsoft 365やGoogle Workspace、 Windows Updateなどの接続先において、予告なく変更されるホスト名情報（FQDN）やIPアドレス情報を、プロキシサーバを経由しないよう除外対象として指定し、対象SaaSの宛先が自動で最新のものへ更新されるPACファイルを提供します。
• 特定のSaaSに対して、利用者が拠点から直接通信を行うことで、社内ネットワーク設備の負荷を軽減します。また、ローカルブレイクアウトの対象を信頼できるSaaSのみに限定し、その他の宛先の通信はプロキシサーバを経由させることで、セキュリティレベルを確保することが可能です。

提供イメージ

各サービスの詳細については、以下サイトをご覧ください。

• IIJクラウドプロキシサービス https://www.iij.ad.jp/biz/cloud-proxy/
• IIJクラウドナビゲーションデータベース https://www.iij.ad.jp/biz/cloud-nav/

IIJでは今後とも、お客様のネットワーク運用を最適化する機能の開発を進めてまいります。

エンドースメント

サンデン・リテールシステム株式会社は、株式会社インターネットイニシアティブによる「IIJクラウドプロキシサービス/クラウドナビゲーションデータベース連携PAC」、「IIJクラウドナビゲーションデータベース/PACファイルAPI」のリリースを心より歓迎いたします。弊社は、ネットワークやセキュリティ領域を中心にIIJサービスを採用しております。本サービスリリースは年々増加するクラウドトラフィックの増大への対応に有効な一手と考えており、導入を予定しております。弊社のDXをより加速させる今後の有力な選択肢となるものと大いに期待をしております。

サンデン・リテールシステム株式会社
常務執行役員 IT本部長
大木 哲秀

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