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2013年09月09日
2013年6月、ザンビアの首都ルサカで「アフリカ インターネット サミット/AFRICA INTERNET SUMMIT'13」が行われ、今年はIIJイノベーションインスティテュート(IIJ-II)研究員のペルサー クリステルが参加しました。
アフリカでは、AfNOG(African Network Operators' Group)や、AFRINIC(African Network Information Center)など、情報通信に関係する組織や機関が、さまざまなフォーラムやイベントを活発に行っていますが、「アフリカ インターネット サミット」はそれらを統合し、同じ期間内に開催する複合的なミーティングです。アフリカで働くエンジニアたちが情報通信技術の課題解決について話し合うことを目的としており、セミナー、会議、勉強会、講演会など、さまざまなプログラムから構成され、毎年、何百人ものエンジニアが参加しています。
アフリカ諸国では、インターネットサービスの普及が進み、特に南アフリカではインターネット環境が整っていますが、地域間の情報格差や不安定な通信インフラなど、依然として多くの問題を抱えています。
学校のネットワーク整備を進めたい、サービスプロバイダの会社を大きくしたい、安定した通信帯域を確保したい、地域や国を越えてバックボーンを拡大していきたいなど、現場のエンジニアにはさまざまなニーズがあり、彼らを技術的にサポートする役割が、本サミットのワークショップには求められています。
今回、クリステルは講師として上級エンジニア向けの授業を5日間行い、パソコンの環境設定や、ネットワーク構築の演習を実施しました。
IIJ-IIの研究員は日頃、論文の作成や実験など個々に活動することが多いのですが、培ってきた知識を必要としている人たちに直接提供することにより、技術が広がっていく様子を身近で感じられる場となりました。
次回のサミットは、紅海の入り口にあるジブチ共和国で開催されます。
今後もIIJ-IIでは、IIJグループの一員としてインターネット技術の新たな可能性を追求していくとともに、アフリカのインターネット基盤構築や人材育成に向けた活動を支援してまいります。
写真提供:Amanda Thomsen(NSRC)
Cristel PELSSER(ペルサー クリステル)
株式会社IIJイノベーションインスティテュート 研究員
インターネットの経路制御、分散ストレージシステムにおけるプライバシーと認証技術などの研究に従事。2006年にベルギー、ルーヴァンカトリック大学から応用科学の博士号を取得、2007年からNTTネットワークサービスシステム研究所でポストドクター、2009年にIIJに入社。
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