2019年11月29日、個人情報保護委員会は「個人情報保護法 いわゆる3年ごと見直し 制度改正大綱(骨子)」を公表しました。このなかで、「サードパーティーCookie(クッキー)についてオプトアウト規制の可能性」が示唆されています。つまり今後日本でも、取得したCookie情報を第三者(サードパーティ)に提供する際には、必ずユーザに情報提供した上で、明示的に同意を取ること必要になる可能性が出てきました。
こういったCookieに関する規制は、EUですでに始まっています。米国カリフォルニア州やブラジルでも間もなく導入が予定されているほか、中国やインドなどでも導入が前向きに検討されています。これまで、日本のCookie規制(クッキー規制)は欧米と比較すると緩やかだとされてきました。しかし、大手就活サイトが本人の同意を得ずにCookie情報を第三者に提供していた事件をきっかけに、Cookie規制導入の検討が急速に進みはじめ、2020年にも法改正がされるものと予想されています。
Cookie規制に関する各国の対応状況
国・地域 | 内容 |
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欧州 |
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米国 (カリフォルニア州) |
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日本 |
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中国 |
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ブラジル |
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インド |
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一足先にCookie規制を導入したEUでは、これまで着実に違反企業の取り締まりを行ってきていて、制裁金の事例もでています。英仏独の監督機関は2020年にはさらに取り締まりを強化すると発表しており、今後ますます制裁事例は増えていくことが予想されています。
Cookie規制に関する2019年の主要ニュース
2019年12月13日 | 多くのウェブサイトでCookie同意取得の不備、オランダ監督当局が警告 |
2019年11月29日 | 個人情報保護法改正大綱(骨子)公表、サードパーティcookieについてオプトアウト規制の可能性 |
2019年10月25日 | スペインのデータ保護機関がブエリング航空WebサイトのCookie設定不備について3万ユーロの制裁金 |
2019年10月4日 | 欧州司法裁判所が、cookie設置には情報端末ユーザの積極的な同意が必要と判断 |
2019年9月24日 | デジタルマーケティングの透明性と同意のフレームワーク(TCF2.0)に関するその後の動向が報道 |
2019年9月9日 | 国際的広告業界団体IABの技術研究所がCookieに代わる標準的識別子の構想を提案 |
2019年7月8日 | 英ICO:Cookie利用の新ガイダンス公表 暗黙の同意はNG・正当な利益は適法根拠とならない |
2019年7月1日 | 英ICO、仏CNILが相次いで広告目的のcookie利用の取締り強化を表明 |
2019年3月26日 | 欧州司法裁判所法務官、同意チェックボックスについて見解 |
2019年3月10日 | オランダDPA、クッキーウォールはGDPR違反との方針 |
2019年2月26日 | 日本企業のクッキー利用情報開示は不十分? EU・米国の規制強化の中で、対応に遅れ |
2019年2月12日 | ドイツ・バイエルン州でcookie利用のトラッキングについて抜き打ち調査 |
※「IIJビジネスリスクマネジメントポータル」のCookie関連ニュースより抜粋
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