(行動編) 04
どうして歩きスマホや
自転車スマホをしちゃいけないの?
(行動編) 04
交通事故(こうつうじこ)や、
大きなケガのもとになるからだよ!
道ばたで、ちょっとした返信やゲームのためにスマホを使うことがあるかもしれない。だけど、歩きスマホや自転車スマホが原因で事故にあったり、ケガをしたりする人はとても多いんだ。自分では「周りもちゃんと見えているからだいじょうぶ」と思うかもしれない。でも、実際の実験から、スマホに視界(しかい)をうばわれ、ふだんより周りが見えていなかったり、歩き方や運転がふらつきがちになったりする、という結果が出ているんだ。自分がケガをするだけではなく、人を電車のホームからつき落としたり、自転車で人をひいてしまったりと、歩きスマホや自転車スマホで大ケガをさせてしまったケースもたくさんあるんだよ。
だから、少しだけガマン。スマホは安全な場所・めいわくにならない場所で、落ち着いた状態(じょうたい)で使うようにしよう。
(行動編) 04
保護者の方へ
歩きスマホや運転中のスマホは、子供への注意も必要ですが、大人もついやってしまいがちな行動です。
自転車スマホは道路交通法で禁止されています。また、車の運転中のスマホ操作についても2019年12月から厳罰化されており、罰金、反則金、違反点数がいずれも引き上げられています。一方、歩きスマホについては、日本ではまだマナーの範囲に留まっていますが、ハワイでは2017年から道路横断中の歩きスマホを禁止する法律が施行されています。
歩きスマホによる事故で最も多いのは、人や物にぶつかる事故、次いで転倒、転落の事故が多く、入院が必要になるものや命に関わる事故も増えています。また20〜40代の事故が最も多く、次いで10代・50代の事故が多くなっています(*1)。本人がケガをするだけではなく、駅のホームから人を転落させてしまったり、自転車で衝突して多額の賠償金が必要となったケースもあります。最近は、歩きスマホをしている人にわざとぶつかり、ケガをしたなどのクレームをつけさらにて金銭を要求する犯罪もあります。
「スマホの画面を見ながらでも、周りは見えているので大丈夫」という方もいますが、実際には視界の95%(*2)を失っているという実験結果も発表されています。視界に入った=見えているということではありません。人は、視界に入った車や他人に視線を移動させて、脳で認識をして、初めて「見えている」という状態になります。スマホを操作しながらでは、何となく見ているつもりでも、実際には脳が危険を認識しておらず、事故に繋がってしまうわけです。また、同実験では、自転車の運転中にスマホ操作をしていると2〜3m手前までしか見えていないという結果も出ています。これではブレーキをかけても間に合わないかもしれません。また、スマホを操作しながら歩いた場合、どうしても平衡感覚が失われがちになります。転落、転倒が増えるのもこのためです。
ご家庭での注意喚起はもちろんですが、具体的な対策として、歩きスマホを感知すると注意を呼びかける「歩きスマホ防止アプリ」などを導入するのも有効です。