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2015年6月24日
株式会社IIJイノベーションインスティテュート
株式会社IIJイノベーションインスティテュート(東京都千代田区、代表取締役社長 浅羽登志也、以下 IIJ-II)は、ビッグデータ解析技術の応用事例として公開している「Wikipediaページビューランキング」の新たな機能として「Wikipedia日経平均株価対象銘柄ランキング」を開発し、本日より公開を開始しました。
「Wikipedia日経平均株価対象銘柄ランキング」は、日経平均株価の算出根拠となる225銘柄に選ばれている企業について、Wikipediaにある各社の記事ページの閲覧数を、ページビュー単位で集計してランキング表示を行うシステムです。
ソーシャルデータとしてのWikipediaの活用
このランキングシステムの開発背景には、Wikipediaのページビューデータと株価の相関性に関する指摘があります。2013年に発表された論文"Quantifying Wikipedia Usage Patterns Before Stock Market Moves"(※1)では、Wikipediaのページビューデータに基づいた株式売買シミュレーションを行ったところ、有意性を確認できたことが報告されています。ビッグデータ分析による株価予測では、検索エンジンのクエリーデータに着目した研究(※2、3)やTwitterのフィードに着目した研究(※4)が知られていますが、前述の論文によれば、WikipediaページビューデータもまたGoogle TrendsやTwitterといったソーシャルデータとしての特性を備えていると認識されています。IIJ-IIでは、Wikipediaページビューデータのさらに詳細な分析を行うことにより、社会的なトレンドを数値的に指標化することができるだけでなく、それに基づく予測等が可能になるのではないかと考えています。その応用分野には株式売買などの実利的な分野も視野に入れています。
Project Gryfon の取り組み
このランキングシステムは、IIJ-IIが、自社の研究開発プロジェクト「Project Gryfon(プロジェクト・グリフォン)(※5)」で手がけるビッグデータ解析技術の応用事例として開発したもので、2013年6月に公開した「Wikipediaページビューランキング」、2014年に株式会社ジェイ・キャスト(東京都千代田区、取締役社長 大森千明)との共同実験として開発した「Wikipedia都道府県カテゴリランキング」、「感染症データランキング」に続く取り組みです。(※6)IIJ-IIでは、過去2年間の可視化技術によるビッグデータ活用の経験を踏まえて、今後はデータ分析技術に注力し、「感染症データランキング」(※7)では社会貢献の取り組みとして、「日経平均株価対象銘柄ランキング」ではビジネス化を見据えた取り組みとして、実利性のある知見獲得を目指しています。
IIJ-IIについて
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)のグループ子会社として、2008年6月に設立されました。次世代インターネットの基盤技術と新しい事業モデルを日本から創出することを目的に、新技術の開発および事業育成のためのインキュベーション事業を行っています。IIJがこれまで培ってきたインターネット関連技術とビジネス運営の経験をもとに、インターネットのさらなる発展のための研究開発、および事業化支援の活動を推進していきます。
株式会社インターネットイニシアティブ 広報部
〒102-0071 東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム
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