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瀬戸旭医師会、瀬戸市とIIJの3者が、ICTを活用した“人とまちのつながりネットワーク”構築連携に関する協定を締結

全世代の医療介護、要支援者の災害・救急時の情報連携を実現するICT基盤を構築

2020年9月24日
一般社団法人瀬戸旭医師会
愛知県瀬戸市
株式会社インターネットイニシアティブ

一般社団法人瀬戸旭医師会(会長:鳥井 彰人、以下瀬戸旭医師会)、愛知県瀬戸市(市長:伊藤 保德)、株式会社インターネットイニシアティブ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:勝 栄二郎、以下IIJ)の3者は、新しい生活様式のもと、市民が住み慣れたまちで安心してくらし続けるための“人とまちのつながりネットワーク”構築連携に関する協定を本日付で締結しましたので、お知らせいたします。
本協定にもとづき、3者が協力して地域情報連携のためのICTシステム「地域ネットワーク情報連携基盤」の構築を進め、2020年10月の運用開始による市民サービスの向上を目指してまいります。

背景

瀬戸市は、高齢者が住み慣れた地域で自分らしい人生を全うできる社会を実現する「地域包括ケアシステム」を構築するため、2013年に瀬戸旭医師会と協力し、医療・介護・地域・行政の連携を推進する組織として「瀬戸旭在宅医療介護連携推進協議会」を設立しました。同協議会では、同年より「IIJ電子@連絡帳サービス(※)」を利用した医療・介護連携システム「瀬戸旭もーやっこネットワーク(以下、もーやっこネットワーク)」を運用しています。現在では、瀬戸市、尾張旭市の医師・訪問看護師・介護士など約750名の医療関係者が活用し(2020年7月末時点)、在宅医療を必要する患者約1,500名をケアするICT情報連携システムとして日常的に利用されています。

超高齢社会を迎え、要支援・認知症高齢者の増加やそれを支える介護人材の不足が喫緊の課題となるなか、そのような課題に対応するためには、医療関係者だけではなく、行政、消防、民生委員など様々な機関、組織と連携できる仕組みが必要になってきました。さらに、今般の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、これまで市民への対面支援で進めてきた地域包括ケアシステムの仕組みは、感染対策をふまえたかたちへと見直す必要があり、今後は、市民およびそれを支える医療介護職の安全・安心を最大限考慮した、新しい生活様式に対応するシステムが求められます。

そこで今回、瀬戸旭医師会と瀬戸市、IIJが協力して現在のもーやっこネットワークを拡充し、新しい生活様式における超高齢社会の課題解決、および支援を必要とする市民とその家族を地域全体で支える“人とまちのつながりネットワーク”を実現するためのICT統合システムとして「地域ネットワーク情報連携基盤」を構築することとなりました。

  • (※)IIJ電子@連絡帳サービス: 医師、歯科医師、薬剤師、看護師など在宅医療に関わる様々な専門職の方が医療・介護情報を共有するためのクラウド型プラットフォーム。瀬戸旭もーやっこネットワークはIIJ電子@連絡帳サービスの地域名称です。

地域ネットワーク情報連携基盤について

地域ネットワーク情報連携基盤は、もーやっこネットワークをベースに機能拡張した情報連携システムです。医療関係者が持つ情報に加えて、瀬戸市が集約しているデータや支援を必要とする高齢者・要支援者がいる各家庭の生活情報、さらに消防救急システム等を連携し、一元管理できるようにすることで、高齢者と地域社会のつながり、介護予防(認知症対策)、災害時の迅速な安否確認などの実現を目指します。 機能拡張の第一弾として、支援を必要とする高齢者との地域社会とのつながりや介護予防分析を実現するシステムを構築し、また消防連携、災害連携への機能拡張を行います。

みまもりセンサーを活用した高齢者とのつながり実現のためのシステム

中部電力とIIJが設立した合同会社ネコリコのみまもりセンシングサービス「独居ケアアシスタント」を利用したシステムで、希望する市民が同サービスを契約し、自宅にみまもりセンサーを設置すると、瀬戸市が管理するシステム側で情報を収集、関係者間で共有することができます。本サービスは2020年10月より開始予定で、特に独居高齢者の支援や、安否確認、孤独死の防止、ケアマネージャの訪問効率化などを実現します。

内容

  1. 高齢者や要支援者がいる家庭の玄関や冷蔵庫、浴室の扉などに、みまもりセンサーを設置します。
  2. 扉の開閉回数や部屋の温湿度といったデータをみまもりセンサーで収集し、瀬戸市が管理するシステム側に情報集約します。
  3. 設置した高齢者宅で長時間の開閉がないなどの“異常”を検知した場合には、市が委託するコールセンターから高齢者に安否確認の電話連絡を行います。状況に応じて、コールセンターから家族やケアマネージャに連絡し、訪問での安否確認を依頼します。
  4. ケアマネージャは医療的支援が必要な場合、地域ネットワーク情報連携基盤を通じて医療関係者に共有、相談します。
  5. 瀬戸市とIIJは、集約した生活情報のデータ分析を行い、地域包括支援センター(※)と連携して市民の健康増進に向けた取り組みに活用します。
  • (※)地域包括支援センター:地域住民の保健・福祉・医療の向上、虐待防止、介護予防マネージメントなどを総合的に行う機関

災害・消防システム連携

瀬戸市および消防救急システムと連携することで、災害・救急搬送時における要支援者(障がい者を含む)の一体的な情報管理を実現します。市民の情報を適切に管理し、安心して暮らせる地域づくりを促進します。本連携は2020年10月より実証事業として検討を開始し2021年10月の本格稼働を予定しています。

災害発生時のシステム連携

災害時、どの地域にどれだけの避難補助を必要とする要支援者が存在するのかをシステムで把握し、迅速な避難誘導と安否確認を実現します。被災時の要援護者情報を地域の専門職の方々や避難行動を支援する行政が共有することで、一体となって災害対策をすすめることが可能になります。

救急消防システム連携

救急搬送時など、特に独居高齢者や要介護者といった見守り対象となる高齢者について、消防指令台や救急隊員がシステムにアクセスすることで、かかりつけ医や病歴、近親者連絡先など患者情報を取得することができ、消防指令の初動時における、救急対応への集中と搬送後の急性期病院との連携を可能にします。今後は人生会議(ACP/アドバンス・ケア・プランニング)情報を含めて一元管理し、救急搬送時に救急隊員へ連携してまいります。

地域ネットワーク情報連携基盤概念図

地域ネットワーク情報連携基盤概念図

瀬戸旭在宅医療介護連携推進協議会について

瀬戸旭医師会、瀬戸市、尾張旭市の医療・介護・地域・行政の全体組織運営に関わる組織。協議会の下部組織として、実行委員会(在宅医療を具体化するための実行組織)、部会(実行委員会を構成する連携推進部会・ネットワーク部会・広報部会・研修部会)で具体的な施策検討を行う。

IIJについて

株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ、東証第一部 3774)は、1992 年、日本企業として初めての商用インターネットサービスプロバイダとして設立されました。現在では、IIJグループとして約12,000社の法人顧客に対して、インターネット接続、アウトソーシングサービス、WANサービス、クラウド等の各種ネットワークサービスから、システム構築、運用管理などのシステムインテグレーションまで、総合的なネットワーク・ソリューションを提供しています。

報道関係お問い合わせ先

一般社団法人瀬戸旭医師会 吉村

瀬戸市健康福祉部 高齢者福祉課 地域支援係 大矢、伊藤

株式会社インターネットイニシアティブ 広報部

〒102-0071 東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム

  • (※)本プレスリリースに記載されている社名、サービス名などは、各社の商標あるいは登録商標です。

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