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電子@連絡帳での情報連携により、地域の「医療的ケア児・重症心身障がい児」と家族支援を開始
2022年9月12日
株式会社インターネットイニシアティブ
当社は、在宅医療介護連携を実現する情報共有システム「IIJ電子@連絡帳サービス(以下「電子@連絡帳」)」を採用する愛知県医療療育総合センターと愛知県大府(おおぶ)市が、2022年9月12日に、医療的ケア児・重症心身障がい児とその家族の在宅医療の負担軽減を目的とした、「電子@連絡帳」に関する広域連携協定書を締結したことをお知らせいたします。
本協定のもと、同センターが運営する「電子@連絡帳」(通称:「このはネット」)と、大府市が運営する「電子@連絡帳」(通称:「おぶちゃん連絡帳」)を広域連携させることで、センターでの外来診療や地域在宅訪問結果の情報が医療専門職間で直接共有できるようになり、従来、患者の家族が行っていた情報提供の負担が軽減されるとともに、同センターが持つ障害児医療に関する知識や技術を、地域医療関係者に還元する取り組みが推進されます。
たん吸引や人工呼吸器をつけている医療的ケア児、また「重度の知的障害」および「重度の肢体不自由」が重複している重症心身障がい児は、ともに重い障害のため受入れ医療施設の数が少なく、患者本人だけでなく患者を支える家族負担の増加が課題となっています。2021年9月に施行された「医療的ケア児支援法」では、患者・家族支援を目的に地域の医療・保健・福祉・教育機関の連携が求めてられており、愛知県では愛知県医療療育総合センターを中心に県内各地域との広域連携協定(医療連携)の構築をすすめています。
愛知県医療療育総合センターと大府市は、広域連携協定をとおして以下2つの施策を実施します。
愛知県医療療育総合センターが運営する「このはネット」と、大府市が運営する「おぶちゃん連絡帳」を広域連携することで、愛知県医療療育総合センターでの外来診療の情報、地元かかりつけ医の在宅訪問の結果、歯科医師、眼科医師、複数箇所の訪問看護ステーションの処置内容など患者支援の情報を、双方の「電子@連絡帳」を利用して共有し、診療や支援に先立って専門職間で連携することができるようになります。これまではそれぞれ個別に家族からの情報提供が必要でしたが、この情報共有により、患者・家族の情報提供に係る負担が大きく軽減されます。
愛知県医療療育総合センターが持つ障害児者医療に関する知識・技術に関して、地域の医療・保健・福祉・教育機関への還元を目的に、大府市「おぶちゃん連絡帳」に利用者登録をしている各専門職に対して研修会などを実施します。
IIJでは今後とも、医療的ケア児・重症心身障がい児とその家族が住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、支援する専門職をつなぐプラットフォームの提供を通じて、地域包括ケアの推進に貢献してまいります。
参考情報
IIJ電子@連絡帳サービスは、名古屋大学医学部附属病院 先端医療・臨床研究支援センターが開発した情報共有ツール「電子@連絡帳」を、同センターとの共同研究によりクラウド型サービスとして商用化したもので、高齢者や児童福祉等の在宅医療介護に関わる専門職(医師、看護師、薬剤師、介護ヘルパー、ケアマネージャー等)が相互に情報連携するためのICTプラットフォームとして、2017年4月より全国に提供しています。IIJは各行政が運営する51の在宅医療介護連携推進協議会に参画し、各地域のICTを活用した在宅医療介護連携の推進を支援しています。また、愛知県では48の行政で「電子@連絡帳」広域連携協定が締結され、二次医療圏を越えた医療介護福祉連携が行われています。
愛知県内の「医療的ケア児・者」「重症心身障がい児・者」と家族支援を目的として、2021年4月1日からIIJ「電子@連絡帳」サービスを障害児者医療専門の地域連携ICT基盤として運用を開始しました。
このたびの大府市との医療的ケア児・重症心身障がい児とその家族の在宅医療の負担軽減を目的とした、「電子@連絡帳」に関する広域連携協定の締結を心より歓迎いたします。
愛知県では、医療的ケア児・者とそのご家族の在宅福祉・医療を支援する目的で、「このはネット」 (電子@連絡帳とここのーと)を導入しています。医療機関、地域の看護師や保育士、特別支援学校関係者等の支援者間の情報共有が文字情報に加えて画像、動画データで可能となるとともに、患者様とそのご家族が、日常の様子も日記風にアップし、日々起こる事象を適切なタイミングで共有することができ、地域でのタイムリーかつシームレスな支援が可能となることを期待しています。また、各支援者側も、画像や動画による状況やケアの手法などを情報共有することで、患者様の日常の様子や他機関での支援の様子を把握し、支援の一貫性と質向上が図られることが期待できます。
今回の広域連携協定の締結により、「おぶちゃん連絡帳」との連携が可能となり、利用者の利便性向上につながります。全世代に対応した在宅医療・福祉の展開には多くの課題が残されていますが、今回の協定はその第一歩と考えています。
今後も愛知県内で、医療的ケア児等の皆様とそのご家族が、在宅または地域の施設で適切な医療や介護、療育を受けられる環境づくり、支える人が支え合う仕組みづくりを進めてまいります。
愛知県医療療育総合センター
総長 石黒直樹
このたびの愛知県医療療育総合センターとの医療的ケア児・重症心身障がい児とその家族の在宅医療の負担軽減を目的とした、「電子@連絡帳」に関する広域連携協定の締結を心より歓迎いたします。
大府市では、昨年「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が施行される以前から、医療的ケア児等コーディネーターを配置し、一人ひとりの発達、発育状況に応じたきめ細かな支援を行ってまいりました。
今回の愛知県医療療育総合センターとの広域連携協定により、これまでの高齢者医療・介護の分野を中心に構築されたネットワークに、医療的ケア児を始めとする障がい児・者が加わり、包括的支援体制の強化が期待できます。
今後もwithコロナ時代における地域包括ケアの更なる発展に向けて、市全体で取組を進めてまいります。
大府市
大府市長 岡村秀人
株式会社インターネットイニシアティブ 広報部
〒102-0071 東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム
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