IIJ、DX実現に向けた企業クラウド戦略を支援する「マルチクラウドMSP」を推進

独自のクラウドライフサイクル運営モデルによりIT部門をサポートし、ビジネス変革を実現

2025年1月16日
株式会社インターネットイニシアティブ

当社は、お客様がDXでビジネス変革を加速するための企業IT環境「DXP（DX Platform）」の実現に向け、鍵となるマルチクラウド戦略の推進を支援すべく、「マルチクラウドMSP（マネージドサービスプロバイダ）」として、新たなサービスやソリューションを提供していきます。
マルチクラウドMSPでは、マルチクラウド利用の計画立案から導入、運用までのライフサイクル運営におけるIIJの数多くの実績をもとにした最適モデルによって、肥大化・複雑化する運用負担を抜本的に軽減するとともに、セキュリティやガバナンスの確保を支援し、マルチクラウド環境の導入効果を最大化します。IIJは本日発表する「IIJ統合運用管理サービスオブザーバビリティ」および「IIJデータ可視化ソリューション with Splunk Cloud Platform」を皮切りに、お客様のクラウドライフサイクル運営を包括的に支援するサービスやソリューションを順次提供していきます。

背景

多くの企業でDXの取り組みが進められていますが、昨年IIJが実施したDX推進に関するアンケート調査（※）では、既存業務プロセスのデジタル化や業務環境のオンライン化については「できている」と回答した企業が多いものの、新しいビジネスの創出や既存ビジネスモデルの変革については進んでいないと回答した企業が多く、DXのゴールであるビジネス変革の実現には至っていない企業が多いのが現状です。

その背景として、企業では事業部門主体のDX案件が増加し、IT部門は事業部門と協働してDX推進することが求められていますが、業務領域拡大による運用負担の増大だけでなく、さまざまなクラウドサービスを使いこなす知見やクラウドネイティブ技術への対応など、人的リソースや必要なスキルを有する人材の不足が深刻な課題になっています。これをうけ、IIJはマルチクラウドの豊富な導入実績や独自の知見を活かし、IT部門のお客様を支援するサービスやソリューションを拡充していきます。

（※）参照　IIJ「DX推進に関するアンケート2024」：https://www.iij.ad.jp/svcsol/survey/202408/

IIJの考えるマルチクラウド戦略

昨今、様々な機能に特化したクラウドサービスが提供されるなか、多様なクラウドサービスをDX要件にあわせ組み合わせて利用することが求められています。しかし、複数のクラウドサービスを利用することで、システムやアプリケーションが多様化し運用監視が複雑になる、接続先や経路が増加し高度なセキュリティ設計が必要になる、さらにオンプレミス環境と合わせてコスト最適化が求められるなど、マルチクラウド環境を使いこなすことは容易ではありません。

IIJはこれまで、自社クラウドサービスの「IIJ GIO」に加え、AWS（Amazon Web Services）やMicrosoft Azure、Microsoft 365、GCP（Google Cloud Platform）といった主要クラウドサービスをお客様の要件にあわせて提供し、数多くのマルチクラウド環境の導入、運用を手掛けてきました。各クラウド事業者のパートナーとしても多くの資格認定を取得し、高く評価されています。当社は、この知見と実績をもとに、クラウド導入を成功させる要素である「ビジネス戦略・計画」「組織・人材」「導入（計画・構築・移行）」に、クラウドを安全に利用するためのガードレールである「環境」「オペレーション」「ガバナンス」「セキュリティ」を加えた合計7つの要素を、「IIJ CAF（Cloud Adoption Framework）」として独自にモデル化しました。今後マルチクラウドMSPとしてお客様のDX推進を強力に支援していくにあたり、このモデルの7つの領域それぞれでコンサルティングやインテグレーション、およびサービス・ソリューションを順次提供し、IT部門のお客様のマルチクラウド運用業務の抜本的な効率化、および多様なクラウドサービスの活用ノウハウとクラウドネイティブ技術の知見によるサポートを進めていきます。

CAFの7つの要素に対応したサービス・ソリューション

サービス・ソリューション

IIJサービスの新たな世界観「DXP」

IIJは、デジタル技術によって仕事環境を整備することで「人」や「企業」を活かす企業戦略「デジタルワークプレース（DWP）」を実現するために、お客様のオフィスIT環境の整備を支援してきました。今後はDX実現のゴールであるビジネス変革を更に推進していくために、DWPの世界観を拡張したDXP（DX Platform）をコンセプトに掲げ、誰もが安全にDXを実現するためのプラットフォームの提供を進めていきます。

従来のDWPを構成するネットワーク、ID・認証、エンドポイント分野については利用状況の可視化や制御の高度化を進め、より安全で快適に仕事ができる環境づくりを実施していくとともに、事業部門でのDXにも求められる運用監視・セキュリティ・ガバナンスといった共通基盤（ガードレール）を構成する新たなサービスやソリューションを順次提供していきます。IIJはDXPにより、役割の拡大するIT部門のお客様の業務を抜本的に効率化するのに加え、豊富な支援実績とベストプラクティスにもとづくDX実現の知見を提供し、お客様のビジネス変革を強力に推進していきます。