時代の一歩先を創るソリューション営業の歴史と挑戦

こんにちは!人事部採用担当の澤崎です。前回ご紹介したIIJの営業組織のご紹介に続き、今回はIIJのソリューション営業の歴史にフォーカスし、IIJの設立当初から現在まで歴史を作ってきた常務執行役員の大西さんにインタビューしてきましたのでご紹介します!
プロフィール

常務執行役員
大西 丈則(おおにし たけのり)
1994年IIJにキャリア入社。
第一事業部ならびに西日本事業部、東日本事業部の統括を担当。
現在在籍しているIIJの営業担当としては一番長い経歴を持つ。入社以来、ISP(※)における回線数の増大や、大手企業のSI案件に尽力し、2024年に常務執行役員に就任した。
※ISP:Internet service providerの略。インターネット接続を提供する会社のこと
IIJの営業の歴史について
澤崎:入社時のIIJの雰囲気はどのような感じでしたか?
大西:1994年に営業社員として中途入社しましたが、入社した当初は30名ほどの規模であり、そのうち営業メンバーは10名ほどでした。当時、鈴木さん(現Co-CEO鈴木幸一)はインターネットにつなぐことにより、お客様のネットワークが共通のインフラになる姿を思い描いていたように思います。つまり、クローズドなネットワークではなく、オープンなネットワークの中で企業や人がつながっていくことをみんなで目指していました。
IIJの営業の歴史について
大西:普及前のインターネットという技術は一般的な技術ではなく、大学や研究所などで研究されていた技術だったため、一般の方は携わっていないものでした。また、1990年~95年の頃は、情報システム部門の社員がメインでパソコンを扱っており、一般の社員はWordソフトなどのMicrosoftのOfficeソフトのみ扱っていました。しかし、Windows95が1995年リリースされ、一般の社員でもパソコンを扱うようになり、様々な業務に活かされるようになりました。
こういった世間のITに対する見方が変わってきたこともあり、大企業を中心にIIJに対してインターネット接続サービスの問い合わせ対応が非常に増え、電話口でサービス内容の説明をする機会がたくさんありました。当時は、他社のISPと比べるとIIJは価格が一番高かったのですが、IIJのインターネット接続サービスは品質や、サポートの技術力が高く、また、海外線の太さの違いなどに優位性があり顧客にも非常に好評だったと思います。
一方で、営業している中、DNSや電子メールの設定などをどうすればよいかという問い合わせが多く当時IT知識もないままIIJに飛び込んだ私としては苦労しました。今ではそういったサービスがIIJの事業として拡充されていますが、当時は基本的にインターネット接続をメインに営業していたので、インターネットを接続した後、実際の業務で使用するソフトウェアの設定はIIJでは行っていませんでした。どうしても顧客の期待に応えたかったので、知り合いのビジネスパートナーにサービスを作ってもらうよう相談し、インターネット接続サービスにオプションでサービスを付けられるような仕組みで展開を始めました。こういったサービスを軸にしたインターネット接続サービスの営業は今でもよく覚えています。
こういった営業活動の中、インターネットが大きく普及してきたと感じられるようになったのは、電子メールが普及した後の2000年代にオンライン証券ができた時だと思います。IIJは日本初のオンライン証券の立ち上げにも携わりました。オンライン証券取引はスピードや品質、セキュリティなどが重要なためかなり大きいプロジェクトでしたね。
ソリューション営業のミッション
澤崎:現在に至るまでIIJミッションはどのように変わってきたのですか?
大西:IIJが変わっていったというよりも、顧客の働き方が変わってきており、そこにIIJのサービスがうまくはまってきているのだと思います。
一番の例が、やはり新型コロナウィルスの時期ですね。コロナウィルスの影響で、オフィスを出て、どこでも同じような業務ができるリモートワークが始まり、IIJのDWPサービスは大きく普及したと思います。
それまでは、IIJの各種サービスを組み合わせて顧客に提案していましたが、一生懸命説明しても手ごたえが無く顧客には単発でサービスを売ることが多かったです。ですが、コロナ禍に直面すると働くことが困難な環境下でも、生産性を上げなければいけないと必要に迫られ、多くの企業でITインフラの整備に着手しました。
ですので、昔と今もミッションは変わらず、顧客の働く上での課題を発見し、顧客が欲しいものに合わせてカスタマイズし提供することを続けています。
IIJのソリューション営業の魅力や営業スタイルについて
澤崎:IIJのソリューション営業の魅力や動き方について教えてください。
大西:現在はネットワークとクラウドを融合して顧客にWANを提供していくSASEという技術がトレンドです。IIJではIIJ Omnibus(オムニバス)というサービスを持っており、様々なサービスを組み合わせ構築し運用までのトータルで提供することができます。
他のSIerだと一つのサービスの提案にとどまることも多いですが、IIJではIIJのサービスだけでない複数のサービスを顧客に合った一番良い形に構築するため、最適なソリューションを提案することができます。顧客からするとこれらのサービスラインナップは多岐に渡り、自分たちに合った最適なサービスがどれか判断がつきにくくなります。そのため、サービスのプロとも言えるエンジニアが主導し、顧客にご来社いただいてワークショップを実施するなど、それぞれのプロダクトの体験会などの支援をしています。営業だけで解決するのではなくIIJ全体で取り組みをしています。
こういった顧客に対して会社全体で接するようになったきっかけは、2010年にアイアイジェイテクノロジー(※沿革)と合併したことが大きい要因だと思います。もともとサービスを作るのが得意だったIIJと、様々なサービスの最適な組み合わせでシステムを提供することが得意だったアイアイジェイテクノロジーが融合したことによって、営業とエンジニアが顧客に合ったサービスを密に検討できるようになりました。領域ごとに会社単位で対応するので、顧客からの評判も上がり、案件規模も拡大してきました。
各拠点のお話
澤崎:話は少し変わりますが、大西さんは西日本事業部、東日本事業部の統括をしていますが、各拠点と本社営業の違いはいかがでしょうか?
大西:各拠点の一番いいところは製販一体であることだと思います。顧客に向かって営業と技術がターゲットを共有できるため、顧客に対して真摯に対応が可能です。
また、IIJはサービスプロバイダーとして各都道府県で対応ができ、競合と比較しても技術力が群を抜いて高いと顧客からも評価されています。
澤崎:各都道府県で他のSIerが撤退するというニュースを見ますが、IIJで各拠点に対してもサービスを広げられる理由は何でしょうか?
大西:他のSIerは大きい案件に人を回しているため、どうしても各拠点のサポートまで手が回らないことが多いです。しかしIIJは古くから各拠点でNOC(※)を作っており、そこにエンジニアが常駐することもあって、一番近いところでサポートすることが可能です。またすべてをスクラッチで構築するのではなく、サービス中心にできているため、大手のSIerほど人手はかからない上、IIJのサービスは顧客が満足する品質で提供することが可能です。
※NOC:Network Operation Centerの略。ネットワークの運用・監視を行うセンターのこと
こういう方に来てほしい
澤崎:IIJを長年見てきた中で、どのような人に入社してきてほしいと思いますか?
大西:まだまだIIJは成長途中の会社ですので、IIJが既存でやっているビジネスだけじゃなく、IIJならもっと様々な顧客に提供できるだろうと考えながら、新しいビジネスを作ってみたいと思う方には良いと思います。
今までみたいにIIJのいわゆるインフラだけじゃなく、IIJのインフラを使ってこういうサービスをしたいとか考えてもらえるとIIJの成長につながるし、今後のIIJの支えにもなっていくと思います。
IIJは昔から面白そうであればすぐに新規事業を検討できる場です。また、風通しも良いですし、役職関係なくとてもフラットな環境です。私の場合は会議の時も極力、部下に話してもらったり、口数の少ない社員も話しやすい雰囲気づくりを心がけております。そうすると様々なアイデアが創出され、自律的な組織として動くことができます。
今後IIJがさらなる成長を遂げるためにも、是非野心を持った方に入社いただきたいと思っています!
澤崎:大西さん、ありがとうございました!