日本の金融市場を支える「Raptor事業推進本部」を語る!(前編)
こんにちは!人事部採用担当の土屋です。
今回はRaptor事業推進本部にフォーカスを当ててご紹介していきたいと思います。
本部長による事業の歴史やサービス紹介、所属社員へのインタビューを通して、働く環境、仕事のやりがいなど前後編に渡って幅広くお届けします!
まずは前編としてRaptor事業推進本部の全体像をご紹介します。
プロフィール
Raptor事業推進本部
本部長
松本 秀一(まつもと しゅういち)
1990年米卸売系システム会社に新卒入社。大手証券会社の基幹システム開発業務に携わる。
アイアイジェイフィナンシャルシステムズ(※1)等へ転籍・統合を経て、FXシステム事業の立ち上げメンバーとなり、2010年にIIJ Raptorサービスをリリースする。2019年よりIIJ Raptorサービス主管部門の責任者として、事業拡大に尽力している。
※1 2010年にIIJと統合
Raptor事業推進本部とは
土屋:まずは、Raptor事業推進本部について詳しく伺えますか?
松本: IIJが独自開発し提供しているIIJ
Raptorサービスの主管部門として、主に外国為替証拠金取引(FX)システムをSaaSとして開発し、金融機関のお客様へワンストップで提供しています。去年まではIIJのアプリケーション系SIを担うプロフェッショナルサービス第二本部の一部門でした。事業や組織の拡大に伴って、2024年4月にRaptor事業推進本部として本部化したばかりの組織であり、IIJの中では珍しく、営業、開発、運用を一気通貫で対応する機能を持ち合わせている組織です。
Raptorサービスとは
松本:RaptorサービスはIIJが0から作り上げて提供しており、まさに謹製といえるプラットフォームサービスです。2024年時点でFX事業者/ネット証券事業者様を中心にのべ23社のお客様にご利用いただいております。2010年10月に提供を開始し、約14年間継続稼働しています。
性能やシステムの安定性から好評いただいており、リリースした2010年から14年で50億円規模の事業に成長しました。総口座数は250万口座で業界No.1(※2)FX業界システム提供シェアは32%とこちらもシェアNo.1(※3)の実績です。サービスの詳細は以下よりご確認ください。
(参考)IIJ Raptor(ラプター)サービス - 金融事業者(FX/証券/銀行)向けプラットフォーム
(Raptorのビジネスモデル)
※2 FX等取引プラットフォーム業界。弊社調べ。
※3 国内資本系企業かつ店頭FXシステムの提供社数
FXシステムに期待されること
松本:国内のFXの1日の取引高は2023年から2年連続で1京円を超えており、大手の事業者では多いと秒間数百万件の取引を捌く必要があります。さらにはその処理結果の応答も数ミリ秒で返却しなければなりません。金融サービスに求められる高いセキュリティ基準も存在します。ここまで述べたことは一般的なFXシステムに期待される点で、我々のサービスでもこういった基準はクリアしています。
加えて、IIJとしては導入を検討している企業様それぞれの個別ニーズを把握し、各種カスタマイズやビジネス支援など柔軟に対応を行っています。ご要望はパッケージとして提供するだけでは満たされるものではなく、ここにもIIJのサービスインテグレーションの考え方が活きていると考えています。
(Raptorサービスのアプリケーション構成)
なぜIIJが金融システムを扱うのか
松本:IIJはインターネットの会社ですが、構築したバックボーンやインフラの知見を活かし、インターネットを繋いだ先のシステムの構築も多く手掛けてきました。 金融業界でいうと、日本初のオンライン証券の立上げなどにも携わっています。2004年に株式会社ヤマタネの証券システム部門を譲受し設立された、アイアイジェイフィナンシャルシステムズでは、某大手金融グループの証券基幹システムの運営を手掛けていました。
このように証券向けシステムを手掛ける中で、さらなる事業拡大を目指し、FXの業界に目を向けることになります。FX業界では2000年代半ばに市場が急拡大しており、当時の主流だったシステムでは大量の取引に耐えられずに頻繁に障害が起こっていました。
この問題を解決するシステムをつくる企画が社内で立ち上がり、IIJの基盤上にFXアプリケーションを構築、開発から運用までワンストップで事業者に提供する「IIJ
Raptorサービス」が誕生しました。
後発の利点を活かし、高性能で安定したサービスができあがったのですが、FXシステムとしては実績がない会社だったので、リリース当時は導入先がなかなか見つからず、当時は私自身も全国の証券会社をリストアップして、飛び込み営業などを行っていましたね(笑)
Raptor事業推進部の組織編制
松本:2024年度の体制としては3部8課体制を取っています。必ずしも一つの課とそれぞれのチームが紐づくわけではありませんが、以下のようなチームで分担しています。
インフラチーム | ネットワーク、サーバ、ミドルウェア、IIJサービス、各種外部サービスの調達、構築 (関連求人)システムエンジニア・リーダー(ネットワーク/サーバ) |
開発チーム | コアアプリケーションや取引アプリを、お客様と共に開発 (関連求人)システムエンジニア・リーダー(アプリケーション) |
次期PF開発チーム | 先進的なアーキテクチャを活用したRaptorサービスの新基盤への移行プロジェクトを担当 |
運用チーム | 提供中のサービスの正常稼働監視・運用 ツール(Zabbix)を活用した監視機構の構築 (関連求人)システム運用管理者 |
PMOチーム | リリース成果物が定められている品質基準をクリアしているかチェックを行うほか、進行中のプロジェクトの支援を担う (関連求人)QAエンジニア・リーダー |
アカウントチーム | お客様と関係を構築し、お客様とともにサービスの運営を行う。また機能拡充などの提案活動、プロジェクト推進を担う (関連求人)アカウントエンジニア |
企画チーム | Raptor事業の拡大を目指し、サービスの企画開発や営業支援を行う |
土屋:各チームの概要をご覧いただいてご興味をお持ちいただいた方は是非関連求人もご覧いただきたいですね!
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引き続き後編ではさらに二名の社員を加えて、「働く」という観点でお話を伺っていきたいと思います。後半もお楽しみに!
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