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BDO税理士法人 様 BDO税理士法人 様

AD/VPNサーバをMicrosoft Azureへ移行
入念なワークショップで最適な移行計画に到達

課題

BCP対策、サーバのEOS、VPNの不具合などに対応

国際的な会計事務所ネットワークの日本法人として、システム面で着目していることを教えてください。

BDO税理士法人 渡邊一功氏

海外企業との取引が多いことからセキュリティの観点での対応が求められています。その中でも特にBCP(事業継続計画)への対応は急務です。オンプレミスのシステムで手元に資産が残っている状況ではリスクが高く、クラウド化の必然性を感じていました。

渡邊 一功氏
BDO税理士法人
マネージャー
渡邊 一功氏

クラウド化はいつごろからどのように検討を始めましたか。

渡邊氏

2022年夏ごろから検討を始めました。当時、一部でSaaSは利用していましたが、基幹系のシステムはオンプレミスで構成していました。その中にユーザ情報などを管理するAD(Active Directory)サーバもあり、オンプレミスで2台の運用をしていました。そのうち1台はEOSに迫られ更新の必要がありました。BCP対策に加えて障害対応や点検など運用保守の負担も考えると、Microsoft Azure環境にADサーバを移行する方法も候補になりました。将来的に、オンプレミスのサーバやアプリをすべてMicrosoft Azureに移行することを検討し始めたのです。

クラウドの中からMicrosoft Azureを選んだ理由を教えてください。

渡邊氏

Microsoft Azure以外の選択肢もありました。一方で、BDOのグローバル組織がMicrosoftの環境を推奨していることもあり、わざわざ日本法人が異なるプラットフォームを採用する必要はないことから、Microsoft Azureに決めることに迷いはありませんでした。

その他に課題はありましたか。

渡邊氏

既存のVPNが陳腐化していたことも課題でした。オンプレミスのVPNサーバを導入していたのですが、トラブルが多く不安定な運用になっていました。

導入の検討

ワークショップでMicrosoft Azure移行の道筋やコストを理解して導入へ

Microsoft Azure移行の具体的なアクションはどのように起こしましたか。

渡邊氏

内製でMicrosoft Azureへの移行と構築を行うことも考えたのですが、弊法人内にMicrosoft Azureの経験者がいなかったため、知見が不足していました。そうしたときに、IIJの営業担当者から「クラウド移行のワークショップがあるのでぜひ受講してください」と声をかけてもらいました。3日間のワークショップで、無料で受講できるということでした。無料だと恩ができて離れられなくなるのではという心配もありましたが、営業とは直結しないワークショップということで2023年夏に受講することにしました。Microsoft Azureについて、どう移行すれば良いのか、どのぐらいコストがかかるのかなど、知識を得たいと考えていたので、いいタイミングでお声がけいただきました。

ワークショップではどのように議論が進みましたか。

渡邊氏

まず、ワークショップの開催前にヒアリングシートに記入する必要がありました。そして、IIJ本社で開催された3日間のワークショップでは、エンジニアの方が親身に対応してくれました。
Day1では、BDO税理士法人の環境について詳細なヒアリングがありました。課題の洗い出しから深掘りまでしてくれて、丁寧に話を聞いてもらえました。
Day2は、IIJからナレッジの提供があり、それをもとに議論して私たちの環境に適したクラウド環境について方向性を共有しました。
Day3では、IIJから具体的な形のレポートの提案をもらいました。松竹梅の3つの案を作ってくれていたのですが、その中で2つの案をミックスしたリクエストを出したところ、そうした要望にも柔軟に対応していただきました。

ワークショップを経験した感想を聞かせてください。

渡邊氏

コストも含めた疑問や不安に対して、明瞭な答えを返してもらえました。私自身のためにもなりましたし、会社にとっても有意義なものでした。実際、ヒアリングシートを記入するのは手間だと思いましたが、その手間を何倍にもして返していただけたと感じています。最も役に立ったことといえば、実際に当時抱えていたオンプレミス資産をどのような順番で移行していくのが最善かのシナリオを提示してもらったことです。私が独学で考えたら何ヵ月かかるか分からないことを、3日間で学べました。

移行シナリオはどのようなものでしたか。

渡邊氏

Microsoft Azure移行では、いきなり業務系で対応するのではなく、ADサーバの移行から進めることを提案されました。EOSが迫っていたことに対して、認証基盤を先行してMicrosoft Azure上に構築することで今後の業務系サーバやアプリの移行をスムーズに実現できるといったエビデンスを提示してもらい、背中を押してもらいました。IIJのエンジニアが持つナレッジを実感したところです。

利用イメージ

導入と効果

安定した運用に手応え

ワークショップ後、すぐにIIJにMicrosoft Azure移行を依頼したのでしょうか。

渡邊氏

実はすぐにはお願いしませんでした。VPN環境の更新も同時に検討していて、ゼロトラストネットワークの採用でVPNを廃止することも検討していたからです。PoCを実施したところ、オンプレミスの業務系システムへの対応が難しいことが判明しました。そこでMicrosoft Azureへの移行を前提に、VPN環境の再構築にはMicrosoftの仮想ネットワークサービスであるAzure VPN Gatewayを使うことにしました。
そうした経緯からワークショップからは少し時間が経った2024年夏ごろ、IIJにMicrosoft Azureの構築を改めて依頼することにしました。

構築時のIIJの対応はいかがでしたか。

渡邊氏

ワークショップですり合わせができていたことで、スムーズに進みました。構築にもワークショップの講師を務めたエンジニアの方が携わってくれて、とてもやりやすくスピーディーでした。実質的に、1ヵ月半程の作業で開通しました。

Microsoft Azureへの移行によって感じている効果を教えてください。

渡邊氏

現段階では業務系のシステムやアプリを含めた移行の途中ですが、Microsoft Azureに移行して良かったと思います。ADは、アップデートなどの運用が楽になったことを感じています。VPNはこれまでトラブルが多かったので、Azure VPN Gatewayにより安定性、信頼性が向上しました。
コスト面の比較でも、将来的なハードウエアのリプレース費用を勘案すると、オンプレミスとMicrosoft Azure移行とであまり変わりませんでした。さらに、業務系のシステムで別ベンダーのクラウドを使っているものをMicrosoft Azureに移行するとライセンス費用が低減できることが分かり、コスト効果も見込んでいます。

今後の取り組みについて、お考えを聞かせてください。

渡邊氏

オンプレミスからクラウドへ移行する最大の障壁が、ファイルサーバの扱いです。法定証書などを格納していて容量が多く、稼働率も高いので一晩で移行しないと問題になります。ここでもIIJからは、クラウドのファイル共有サービスのAzure Filesについて提案を受けています。IIJからは、今回のMicrosoft Azure移行にもあるようにワークショップを通じて豊富な知見から価値のある提案をいただけました。今後もより良いシステムの構築に力添えをお願いしたいと思います。

渡邊 一功氏

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

BDO税理士法人
本社:東京都新宿区西新宿1丁目24番1号 エステック情報ビル10F(東京事務所)
設立:2002年10月1日
世界5大会計事務所ネットワークの1つのBDO Internationalの日本法人の1つ。税理士法人として、日本企業の海外進出や外国企業の日本進出を、税理会計、給与計算などの側面からサポートする。外資系の企業を多く顧客として抱えるため、GDPR(EU一般データ保護規則)に準拠した個人情報保護などセキュリティ要件に力を入れる。

BDO税理士法人

※ 本記事は2025年1月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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