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日本化薬株式会社 様日本化薬株式会社

ファイルサーバをクラウドサービスに更改
利用者の使い勝手は変えずに保守・管理の手間を削減

日本化薬は、社内で情報の共有、データ利活用を円滑に進めるためにファイルサーバを運用している。これまでIaaS基盤上に自社構築したファイルサーバを用いていたが、OSのサポート切れのタイミングでシステムを更新することになった。自社構築したサーバでは、運用・管理の手間が情報システム部にのしかかっていた状況を打開するため、従来のWindowsファイルサーバをマネージド型のクラウドサービスとして利用できる「SCCloud with IIJ/ファイルサーバサービス」を採用した。エンドユーザの操作方法などを変えることなく、スムーズなファイルサーバ移行を実現した。
日本化薬様が導入したクラウド型ファイルサーバ
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導入前の課題

ファイルサーバの更新を機に保守対応を刷新したい

日本化薬様は100年以上の歴史を持つ企業だと伺っています。

税本(さいもと) 敦也 氏

税本氏

当社は1916年創業で、産業用火薬の製造・販売から始まりました。今では総合化学メーカとして多様な製品を提供しています。インクジェットプリンターのインクの色素や液晶ディスプレイのフィルム、抗がん薬などの医薬品、自動車のエアバッグ用ガス発生装置、農薬など、日常で意識することは少なくても私たちの生命と健康、豊かな生活を守る製品を提供しています。

ファイルサーバの更新に伴い、がらっとシステム構成を変えることになったわけですが、そこに至るまでの経緯を教えてください。

小黒氏

これまで運用していたファイルサーバは、IaaS基盤の上に自社で構築したものでした。OSにはWindows Serverを採用していたのですが、サポート切れがファイルサーバ刷新の直接的な要因でした。次のファイルサーバをどうしようかということを、金本を中心に検討してきました。

金本氏

従来はIaaS基盤上に独自のファイルサーバを立てていたので、OSから上のレイヤーの運用・保守は日本化薬側で面倒を見なければなりませんでした。しかし、トラブル時の対応には時間もかかり、なかなか大変でした。Windows Updateなどの対応も、情報システム部のリソースで行わなければならず、こうしたファイルサーバの保守も含めて外部に依頼したいという思いはありました。

更新の検討の当初から、そうした保守も含めて依頼できるサービスを探していたのですね。

小黒氏

当初より情報システム部の負荷を減らした運用を目指して検討していました。運用・保守面をアウトソーシングすることで従来より費用面では高く付きますが、運用・保守の負荷をアウトソーシングできることはファイルサーバ更新の1つの要件でした。

選定の決め手

ファイルサーバをパッケージ提供するIIJの新サービスがフィット

IIJの「SCCloud with IIJ/ファイルサーバサービス」との出会いを教えてください。

金本氏

IIJ様とは、ネットワークインフラの側面でIIJ GIOなどのクラウドサービスを導入するなどの関係があったので、IIJ様のWebサイトはときどき見ていたんです。そうしたところ、2020年2月に「SCCloud with IIJ/ファイルサーバサービス」のプレスリリースが目に留まりました。調べてみると、Windowsのファイルサーバをクラウドサービスとしてマネージド型で提供するサービスで、IaaSのような自由度がありながら、管理負荷はSaaSに近い形で利用できることが分かりました。バックアップなどの手間がかかる作業も任せられるほか、Windows Updateの代行をオプションサービスで依頼できます。具体的な話を聞かせてほしいとIIJ様に連絡を入れました。

そのプレスリリースを見たときの感想はどのようなものでしたか。

金本氏

「これいいじゃん」というのが第一印象でした。IaaSベースで更改する方向で話を進めていたので、軌道修正するタイミング的にはギリギリでした。タイミングがもう少し遅ければ、従来通りのIaaSベースの更改で進めることになっていたかもしれません。

小黒氏

バックアップサービス、Windows Updateのオプションも含めても、サービスとしてパッケージになっていることで、初期投資から運用コストまで含めて安価に依頼できることも魅力でした。

税本氏

私たちが求めている要件すべてを、IIJ様のサービスが満たしていたという印象です。求める管理のしやすさとコスト面の両方で、IIJ様のサービスはメリットが大きいと判断しました。
実際には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響を受けたこともあり、具体的な検討開始が3カ月ほど遅れてしまい5月からの本格検討になりましたが、IIJ様のSCCloud with IIJ/ファイルサーバサービスの導入に向けて8月にはプロジェクトを開始できました。決定までの社内検討の期間は2カ月もなかったと思います。それだけ、スムーズにIIJ様のサービスに決まったということです。

小黒(こぐろ) 周一 氏
利用イメージ

ファイルサーバ管理ソフトも同時に刷新を検討されているそうですね。

小黒氏

従来からファイルサーバ管理ソフトを用いて管理権限の付与や、資源管理を行っていました。これまでIaaS上で使用していたファイルサーバ管理ソフトをIIJ様のサービス上でも使うことは技術的には可能そうだったのですが、IIJ様のサポートの対象外となってしまうため、IIJ様へ相談し、ジャストシステム社のファイルサーバ管理ソフト「GDMS」を紹介いただきました。GDMSについては、個別対応としてIIJ様でワンストップでのヘルプデスクの対応をしてくれるということで、今後、GDMSの導入を進めることを検討しています。

SCCloud with IIJ/ファイルサーバサービスへの移行が完了したのはいつのことですか。

小黒氏

SCCloud with IIJ/ファイルサーバサービスをIIJ様と共同開発したソフトクリエイト様の協力もあり、2020年12月12日に本番稼働にこぎ着けました。

導入後の効果

エンドユーザはシステム移行に気付かず、システム部門も違和感なく運用

稼働までにトラブルなどはありませんでしたか。

金本氏

骨が折れるような大変なことはありませんでした。当初、少し大変かと思ったのがデータの転送についてでした。既存環境のデータを新しいファイルサーバに移行しなければならないのですが、回線の速度が出ないということで当初の想定よりも転送にかかる期間の見積もりが長く示されたのです。結果としては実測値が高く出て、当初想定の期間程度で移行できましたが、余裕を持ったスケジュールを立てることが必要でした。

小黒氏

IIJ様にはスケジュールやタスクをきっちり管理してもらって、抜けや漏れのない形でプロジェクトを進めてもらえました。コロナウイルスの影響で3カ月ほど遅れたスケジュールに対しても、迅速に対応してもらい改めてお礼を言いたいです。

ファイルサーバの容量や使い方はどのようになっていますか。

金本氏

従来は3台のサーバに分散していました。今回、IIJ様のサービスでは2台のサーバに合計約6TBの容量を移行しました。1台は部署フォルダのファイル、もう1台は個人フォルダのファイルを格納する形です。
ファイルサーバをIaaSからIIJ様のサービスに移行したのですが、エンドユーザから見たときの操作、アクセス方法などはまったく変わらない環境で移行できました。当初から同じアクセス方法を継続できることを要件として提示していたのですが、これを見事に実現してもらいました。トラブルもなくスムーズに本番稼働しているので、エンドユーザはファイルサーバが移行したことに気付いていないほどです。

税本氏

少なくとも、本番稼働のタイミングでユーザがファイルサーバの移行に気付かずに安定して使えていることは、大きな効果です。手順が従来と変わってしまったりすると、移行の手順書を作りヘルプデスクを用意してというように、移行の前後で手間がかかります。それが今回は何もせずに安定して移行できました。情報システム部側からも、運用・管理でトラブルや違和感がなく使えています。

SCCloud with IIJ/ファイルサーバサービス導入によって、どのような効果を期待されていますか。

税本氏

従来のファイルサーバは、自前で構築した部分に対してはトラブル時の対応が難しかったので、今回のIIJ様のサービスの導入で保守・管理の手間が大きく減らせることに期待しています。Windows Updateや月次のセキュリティパッチの対応などもお任せできることで、情報システム部のメンバーが本来の創造的な業務に注力できるようになると考えています。
ユーザの情報共有や日本化薬としてのデータ利活用を促進する上で、このサービスは欠かせないものです。ユーザがこのサービスを活用して更なる業務効率化や生産性向上につなげられれば、導入効果は一段と大きなものになると考えています。

日本化薬様が導入したクラウド型ファイルサーバ
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導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

日本化薬株式会社
本社:東京都千代田区丸の内2丁目1番1号 明治安田生命ビル
創業:1916年6月5日
資本金:149億3,200万円
売上高:1,751億2,300万円(2020年3月期)
従業員数:2,107人(単体)、5,752人(連結)、(2020年9月末)
産業用火薬の製造・販売から出発し、現在では総合化学メーカとして生活や産業を支える多様な製品を提供している。フィルム、樹脂、色素などの「機能化学品事業」、抗がん薬などの「医薬事業」、エアバッグやシートベルト用自動車安全部品関連の「セイフティシステムズ事業」、農薬を中心とした「アグロ事業」の4つを柱に付加価値の高い製品の提供を行っている。

日本化薬株式会社

※ 本記事は2020年12月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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