西日本鉄道株式会社 様

DX推進のため西鉄グループネットワークを変革
約700拠点を高速化しSaaS通信の輻輳を解消
導入前の課題
選定の決め手
回線種別拡充からSaaS通信のオフロードまで総合的な対応が決め手
ネットワーク再構築の要件はどのようなものでしたか。
古川氏
高速・大容量で安価にということが絶対条件でした。もちろん、10年ぶりのネットワーク更新なので、追加要件もいくつかありました。1つは、各拠点の足回り回線がマルチキャリアに対応できることです。既存ネットワークではフレッツ一択だったのですが通信速度が遅い地域があり、電力系通信会社の回線の採用などが要件でした。また、Microsoft 365の導入を見据えて、Microsoft 365の通信量でインターネットゲートウェイが逼迫し、インターネット経由での業務ができなくなることがないような対策を要件に入れました。ただし、650~700の拠点で、センター接続回線とインターネットブレイクアウト用の回線の2本を引くとなると、コストが膨大になります。アクセス回線を1本にして、西鉄グループネットワークからブレイクアウトできることを希望しました。

ベンダーの選定はどのように進めましたか。
西日本鉄道 阿津坂勝一氏
9社にお声がけし、コスト面、課題への対応などを総合的に見たとき、ネットワークの提案として最も優れていたのがIIJでした。各拠点からはIIJ Omnibusサービスで閉域ネットワークを集約し、そこからインターネットに接続するほか、IIJ網内から通信をオフロードしてMicrosoft 365などに接続可能です。特に網内からのオフロードは、他社では実現できないものでした。また、Microsoft 365通信の宛先は予告なく変わってしまいますが、ユーザが意識することなくサービス側で自動追従可能な点も魅力の1つです。IIJのトータル対応が決め手だったと感じています。
IIJが提供するルータをすべての拠点に入れることで、統一的な管理ができることも魅力でした。これまで、ユーザの保守面、私たちの管理面で手間取っていた部分がきれいな形で管理できるようになると判断しました。

DX・ICT推進部
係長
阿津坂 勝一氏
西日本鉄道 牟田哲郎氏
私はRFP(提案依頼書)の作成に関わっていたのですが、IIJの提案はバランスが良くて、実現したいことがきちんと組み込まれていた印象が強くあります。実際、それを構築していったところ、ほぼ思ったようなネットワークが実現できました。

DX・ICT推進部
係長
牟田 哲郎氏
導入の効果
課題だった通信の安定化を実現
具体的なスケジュールを教えてください。
阿津坂氏
2019年度の後半から検討を始めて、2020年10月にRFPを作成、2021年4月にプロジェクトをキックオフしました。多くの拠点で順次切り替えを進め、最終的には2023年3月に構築を完了しました。
再構築した西鉄グループネットワークについて、ユーザからの声はありますか。
阿津坂氏
ネットワークは通信できて当たり前です。以前のように輻輳で遅かったりするとクレームがありますが、安定稼働しているときにはユーザの声は聞こえてきません。何も聞こえてこないこの状況こそ、うまくいっている証しだと思います。
一方で運用管理面では、マルチキャリア対応でアクセス回線の選択肢を広げてもらっただけでなく、モバイルタイプの接続形態も準備してもらいました。一時的な利用など、拠点からモバイルで接続したい場合に迅速に回線を使えるのはありがたいです。
古川氏
西鉄グループネットワークの更新が済んだ拠点では、2023年の初頭から順次Microsoft 365の導入を進めました。Microsoft 365導入に先行してIIJ網内からのオフロード環境を整えておいたことで、導入後の安定した稼働を実現しています。変えておかなければ大変なことになっていたでしょうが、そうした事態を避けることができました。
今後のネットワーク周りのアップデートの計画はありますか。
阿津坂氏
西鉄本社は2025年春に博多から天神に移転することになりました。移転先のネットワークの敷設やグループのネットワークの接続などについてもIIJにも提案をもらっているところです。将来的に長く使えるように、管理面、運用面でより良い提案をもらえたらいいと考えています。
西日本鉄道 藤木亮介氏
テレワークへの対応として、IIJフレックスモビリティサービスを検証しているところです。これがうまく使えるようになれば、リモートアクセスが安全で便利になりますので、今後も利用を拡大していくことを想定しています。

DX・ICT推進部
課長
藤木 亮介氏
導入したサービス・ソリューション
お客様プロフィール
西日本鉄道株式会社
本社:福岡市博多区博多駅前三丁目5番7号
設立:1908年12月17日
創業:1942年9月22日
資本金:261億5,729万円
従業員数:4,502人(他社への出向者等は除く)
※ 本記事は2024年7月時点の内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。
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西鉄グループネットワークの抜本的な対策が不可欠に
西鉄グループにおけるデジタル情報基盤の位置づけを教えてください。
西日本鉄道 小水正人氏
西鉄グループでは、長期ビジョン「まち夢ビジョン2035」を策定し、その中で2035年に実現したい社会として「居心地よい幸福感あふれる社会」への貢献を掲げています。2023年度からの第16次中期経営計画では、「サステナブルな成長への挑戦」をテーマにして、将来に向けた持続可能な公共交通事業の構築や福ビル街区建替プロジェクトの完遂、新領域事業への挑戦といった取り組みを進めています。こうしたビジョンやテーマを実現するためには、デジタル技術を活用した新サービスの導入や既存サービスの高度化への対応が重要であり、それらを将来にわたって下支えする環境変化に備えた安全で快適な情報基盤を作るため、西鉄グループネットワークの再構築を始めました。
DX・ICT推進部
部長
小水 正人氏
従来の西鉄グループネットワークには、どのような課題があったのでしょうか。
ニモカ 古川浩平氏
西鉄グループネットワーク再構築のプロジェクト推進時、私はDX・ICT推進部で担当課長を務めていました。当時、西鉄グループ各社の拠点をつなぐWANとして西鉄グループネットワークがありましたが、構築から10年を経て老朽化し、刷新を検討する時期に来ていたことが最大の背景です。構築当初に比べて通信量は4倍ほどに増え、朝や夕方の通信の集中時には輻輳(ふくそう)による遅延が目立つようになっていました。
原因は多岐にわたります。グループの拠点が約500から約700へと増え、業務改革によりペーパーレス化の推進やオンライン会議、動画系コンテンツの利用増加がありました。Windows Updateにも帯域を取られるようになりました。WAN回線の契約を100Mbpsほど引き上げるだけでも、年間で数千万円のコスト増につながり、それでも1年もたつとピーク時の通信量が上限に達するといったイタチごっこの様相を呈していたのです。
システム統括部
取締役
古川 浩平氏
ネットワーク帯域のさらなる需要増の可能性もありましたか。
古川氏
私たちとは別のチームで、新グループウエアの検討が始まっていました。刷新後の候補として、クラウドサービスのMicrosoft 365が上がっていました。Microsoft Teamsによるオンライン会議も自由に使えるようになるのですが、データ量が増えることが想定されました。