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清水建設株式会社 様 清水建設株式会社 様

2万人以上を支える認証基盤のリプレースでゼロトラスト推進
DXが進む建設現場のITセキュリティを強化

導入前の課題

サービス終了に伴いID認証基盤をリプレースする必要に迫られる

建設業界における課題と、DXの関係について教えてください。

清水建設 須田大士氏

業界として、働き手不足が大きな課題になっています。そうした中で、DXを推進し、少ない働き手で業務を遂行する方向に業界全体が進んでいます。導入したシステムは社員だけでなく、協力会社など現場で働く人にも使ってもらいます。それにより業務効率化が進む半面、情報漏えいなどセキュリティへの懸念も高まっています。社員だけなら管理しやすいのですが、その日だけ現場に入る人なども含めたユーザ管理として、どのようにIDを発行して安全に扱うかが大きな課題になっています。

須田 大士氏
清水建設株式会社
DX経営推進室 基盤システム部 インフラ企画グループ
グループ長
須田 大士氏

清水建設 仲田貢志氏

例えばクラウドストレージに格納した各種資料は、現場で働く人にも見てもらいたいので、IDを発行して権限管理と認証を行う必要があります。一方で、現場で働く人は、面倒だと思ったらシステムを使ってくれません。便利に認証できるけれど、権限管理をきちんとできるようなバランスの取れたID認証基盤が求められました。

仲田 貢志氏
清水建設株式会社
DX経営推進室 基盤システム部 インフラ企画グループ
主査
仲田 貢志氏

ID認証基盤のリプレースのきっかけは。

須田氏

従来はID認証にADFS(Active Directory Federation Services)を利用していました。一度の利用者認証で複数のサービスを利用できるシングルサインオン機能を提供するActive Directoryの機能です。これを国内ベンダーが提供するクラウドサービスの形で利用していたところ、このサービスが終了することになり、代替手段を考えなければならなくなりました。

仲田氏

これまでにも課題はありました。1つは多要素認証ができなかったことです。また、シングルサインオンで新しいSaaSなどのクラウドサービスを連携するときも、連携の手続きやコストがかかっていました。リプレースを機にこれらの課題も解決して、使いやすくしたいという考えもありました。

選定の決め手

機能とコスト、導入期間のバランスが取れたIIJ IDを選定

リプレースはどのような手順で進みましたか。

清水建設 佐々木直人氏

2023年5月にRFP(提案依頼書)を作成しました。シングルサインオンで多要素認証ができることが必須要件でした。さらに、容易に新規のSaaSの追加ができることを挙げました。

佐々木 直人氏
清水建設株式会社
DX経営推進室 基盤システム部 インフラ企画グループ
佐々木 直人氏

清水建設 江村裕太氏

クラウドサービスでID認証する「IDaaS」を提供するベンダー7~8社ほどに話をもちかけました。その中から3社に絞って検討し、最終的にIIJの「IIJ IDサービス(以下、IIJ ID)」を採用することに決めました。

江村 裕太氏
清水建設株式会社
DX経営推進室 基盤システム部 インフラ企画グループ
江村 裕太氏

IIJ IDを選んだポイントについて教えてください。

須田氏

3社のIDaaSはいずれもメジャーな製品であり、多要素認証など機能的にはこちらの要求を満たしていました。IIJ IDを選んだ最大のポイントは、これまで使っていたID認証サービスと規模感が似ていてコスト面でもリーズナブルだったことです。連携するSaaSが増えてもコスト増にならない料金体系や、社員と協力会社の人員の数万人規模に対応できる可用性、セキュリティ対応も評価しました。その上で、既存サービスの終了までにリプレースが必要だったため、多様な機能をじっくり検討しながら導入するというよりも、必要な部分だけを短期間で導入するという考え方で選択しました。

江村氏

清水建設はIIJの各種サービスを長年利用しており、信頼感があったことも根底にあります。また、IIJ IDは国産の自社製品で、5,000社以上の導入実績があり、安心感がありました。海外製品は、サービスの変更や為替変動などに関連する料金改定などのリスクがあることも考慮しました。

導入後の効果

現場のセキュリティ確保と利便性向上を実現

導入後の活用状況を教えてください。

佐々木氏

2023年11月から順次利用を開始しました。現場では、タブレットやスマートフォンなどを持ち込んで作業をしますが、これまではIDとパスワードだけでログインできる状態でした。IIJ IDに切り替わった後はワンタイムパスワードによる多要素認証が可能になり、現在はセキュリティ強度を高められています。

仲田氏

最近では、タブレットで図面を見るだけでなく、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)などもクラウドサービスで利用するなど、デジタルの使い道が広がっています。それだけに、端末を利用する際にワンタイムパスワードによる多要素認証でセキュリティ強化できるようになったことは大きなステップアップです。現場で働く人にとってはワンタイムパスワードの利用の分だけワンステップ増えることになりますが、私物端末を業務で安全に活用できることを説明して理解してもらっています。

利用イメージ

IIJ IDの利用は広がっていますか。

江村氏

プロジェクト開始当初、移行が求められていたシステムは20でしたが、現在はIIJ IDで30を超えるサービスが連携しています。シングルサインオンで認証したいというサービスに対して、これまで希望があったものはすべてIIJ IDで対応できています。

佐々木氏

1年に1回だけ利用するようなシステムやサービスであっても、これまでは個別にIDやパスワードを管理しなければなりませんでした。そうしたシステムなどでもIIJ IDになってシングルサインオンによる認証が可能になり、システムを利用する従業員にとって利便性が格段に向上しました。

仲田氏

一方でシステムを開発する側にとっても、個別に認証システムを作ったり管理したりする必要がなくなります。目立たない基盤ですが、ユーザから管理者まで皆が楽になっていると感じています。

今後の展望を教えてください。

江村氏

ゼロトラストを実現するいくつかの要素の中で、ID認証については今回のIIJ IDの導入で課題をクリアできました。その先としては、20年以上前に導入したID管理基盤のリプレースが求められています。2025年度から、切り替えの具体的な要件定義や製品選定を進める計画です。

仲田氏

ID管理基盤構築の中でも、ID認証基盤はIIJ IDにより構築できています。次のステップではID管理の部分に検討を集中できるようになったことをありがたいと感じています。

須田氏

IIJには、このプロジェクト以外にも多くのところでパートナーとして付き合ってもらっています。今後も世の中の変化を大きな視点で捉え、最適な提案を続けてもらいたいです。

導入したサービス・ソリューション

お客様プロフィール

清水建設株式会社
本社:東京都中央区京橋二丁目16番1号
創業:1804年
資本金:743億6,500万円
連結売上高:2兆55億円(2023年度)
従業員:1万949人(2024年3月末)
大手ゼネコンの1社。「建設事業(建築、土木、海外建設)」を柱に、「不動産開発」「エンジニアリング」「グリーンエネルギー開発」「建物ライフサイクル」「フロンティア」の5分野で事業を展開する。創業から220年の歴史を礎とした伝統と技術に加えて、建設をニーズの具現化の1つの手段としてさまざまなサービスによって新しい価値を提供する「超建設」というマインドセットを掲げた事業活動を推進する。

清水建設株式会社

※ 本記事は2024年12月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。

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