清水建設株式会社 様

リモートアクセス環境をIIJサービスで刷新
“攻め”のIT戦略で働き方改革に貢献する
課題
- iPadを導入したが、リモートアクセスの環境整備が不十分
- 契約しているID/パスワードの管理の負荷が増大
- リモートアクセス時のセキュリティの確保は必須要件
効果
- 最大同時接続で契約する柔軟な課金体系で、一人当たりのコストを約3分の1に削減
- AD連携により、ユーザ・管理者双方の負担を軽減
- 利用シーンに合わせて複数の認証方式を選択可
導入前の課題
リモートアクセスを強化しモバイルの有効活用を目指す
「子どもたちに誇れるしごとを。」を企業理念に、都市のランドマークや社会インフラ基盤をはじめとする数多くの建築を手掛ける大手総合建設会社の清水建設。コアビジネスである建設事業の競争力強化に向け、同社は様々な施策に取り組んでいる。
2016年4月から開始したiPadの活用はその1つである。業務の機動力を高めるために、社員にiPadを支給している。順次増台を図り、現在は約8,000台が活用されている。「従来から利用しているノートPCにiPadが加わり、社外で利用できるデバイスが充実してきました。このメリットを高めるには、社外でも社内と同じように仕事ができる環境の整備が必要です」と清水建設の市橋章宏氏は話す。
清水建設では従来からリモートアクセス環境を整えていたが、セキュリティを担保するため国内で使えるのは一部の在宅勤務者のみで、利用は限定的なものだった。また利用端末の拡大に応じて対応を進めたため、端末やOSの種類によって接続方法もまちまち。運用が煩雑になり、リモートアクセス用のID/パスワード忘れの問い合わせも少なくなかったという。
「これからの情報システム部はシステムを守るだけでなく、“攻め”の姿勢でビジネスに貢献することが重要です。多くの社員が快適に利用でき、なおかつセキュアでシンプルなリモートアクセス環境を整えたい。そこでリモートアクセス環境の刷新を決断しました」と市橋氏は経緯を述べる。
選定の決め手
Active Directory連携と柔軟な課金体系を評価
リモートアクセス環境の刷新に向け、同社は複数ベンダーの提案を比較検討。最終的に選定したのが「IIJ GIOリモートアクセスサービス」である。端末や回線を問わず、インターネット経由で社内ネットワークにセキュアにアクセスできる。ユーザ/グループ単位でアクセスできるサーバやアプリケーションを細かく制御することで、柔軟な権限設定も可能だ。
大きな決め手になったのが、認証基盤であるActive Directory(以下、AD)との連携機能を備えていること。「他ベンダーのサービスはAD連携に対応していなかったため、リモートアクセス用と社内システムのログイン用に2つの認証を使い分けなければなりません。AD 連携に対応したIIJ GIOリモートアクセスサービスを導入することで、運用がシンプルになり、利便性も高まります」と清水建設の井上悠氏は語る。
コストメリットも高い。IIJ GIOリモートアクセスサービスは、認証サーバ連携をすることで、ID単位ではなく同時接続可能な最大セッション数で契約する課金形態となる。「利用状況を基に最適な同時接続数を契約することで、コストを抑えられます」と、市橋氏はメリットを説明する。例えば、社員が1,000名いても1,000名が同時に使うことはまずない。想定し得る最大セッション数が100であれば、100セッションで契約することで、ID単位の課金形態に比べ、大幅なコストダウンにつながる。
ワンストップの対応力も高く評価した。「IIJプライベートバックボーンサービス」「IIJプライベートアクセスサービス」「IIJ広域ネットワークサービス」「IIJマネージドVPN PROサービス」などを活用することで、リモートアクセスで社内システムにつながる経路をセキュアに接続することが可能になる。「回線の手配などもワンストップで対応してくれるため、新たなネットワーク構築もスムーズに進められると判断しました」と井上氏は振り返る。
導入後の効果
接続手順がシンプルになりコストは3分の1に
清水建設では、2017年11月より新たなリモートアクセス環境の運用を開始。同時接続数は国内外あわせて1,200で契約した。
従来は契約ID数の範囲で割り当てられた者以外はリモートアクセスを利用できなかった。「今は事前登録してある社員はすべてリモートアクセスを利用できます。契約数を超える同時接続は発生していないため『つながらない』といったクレームもありません」と話す市橋氏。
大幅なコストダウンも可能になった。「ID単位で契約していた従来の仕組みに比べると、1人当たりのコストは約3分の1で済んでいます」(井上氏)。
社員の利便性も向上した。AD連携により、社内ネットワークにアクセスする際の共通のログインID/パスワードを定常利用できるからだ。「リモートアクセス用に別のアカウントを使い分ける必要がありません。社員にとって使いやすいだけでなく、これまで夜間などにも発生していたID/パスワード忘れの問い合わせがほとんどなくなり、運用管理の負荷も軽減されています」と市橋氏は満足感を示す。
煩雑なポート制限による保守作業や、ユーザごとの利用ID管理といった運用作業からも開放されたという。また、一部のグループにはマトリックス認証オプションも併用し、セキュリティ面も担保されている。
「IIJのサービスにリプレースしたことで、システム利用の自由度が向上。働き方改革も大きく加速するものと期待しています。今後は利用状況を踏まえ、必要に応じて同時接続数を順次拡大していきます」と市橋氏は前を向く。
IIJ GIOリモートアクセスサービスなどの活用により、セキュリティと利便性を兼ね備えたリモートアクセス環境を実現した清水建設。この強みを活かした柔軟な働き方で社員の生産性向上を支援し、それをさらなる成長の原動力にしていく考えだ。
導入したサービス・ソリューション
お客様プロフィール

清水建設株式会社
本社:東京都中央区京橋二丁目16番1号
設業:1804年
資本金:743億6,500万円
従業員数:1万672人(2018年4月1日現在)
※ 本記事は2018年5月に取材した内容を基に構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは取材時のものです。
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