トヨタ自動車北海道株式会社 様
工場生産ラインへのIoT導入をワンストップで実現
設備稼働情報の可視化・分析基盤を整備
「トヨタの北の拠点」として、最先端の生産技術を駆使し、世界一の「駆動ユニット製造企業」を目指すトヨタ自動車北海道。製造品質担保のためにも、工場設備の情報を収集して可視化・分析できる環境が不可欠であり、新型車「ヤリス」に搭載する駆動ユニットを生産するために新設したラインへのIoT導入を決意。IIJをベンダーに選定し、モバイルからデータ蓄積・分析基盤まで含めワンストップでIoT化を実現。今後は、将来予測による予防診断などの更なる効率化を進める。
導入前の課題
工場の設備状態の可視化・分析のため、IoT導入を検討
- 現場設備の稼働情報の取得が不十分で、測定結果情報などが散在しており、データを収集・集約して可視化・分析できる環境が必要だった
- 設備の動きと状態の可視化への取り組みが必要だった
選定の決め手
モバイルによるデータ収集から蓄積・分析クラウドまで、ワンストップで実現できる
- 既存の情報系ネットワークに影響を与えず、かつ、棟内工事が不要で短納期で導入できる
- モバイル~クラウドまでの通信はすべて閉域網で利用できる
- IIJ IoTサービスが工場内の産業機器とクラウドを仲介することで、管理ラベル情報のデータ付与などの中間処理、産業機器の監視、リモートアクセス機能が利用可能だった
導入後の効果
IoT化の取り組みの第一歩として、ネットワーク/クラウド環境を整備
- 工場ラインの稼働情報や測定結果データを時系列で可視化し分析する環境を整備できた
- リモートで工場内の産業機器にアクセスできるため業務効率の向上につながった
- 設備単位での電力使用量を把握することにより省エネ活動の基盤ができた
今後の展開
今後は、将来予測による予防診断などの最適化、生産ラインの更なる効率化を進める
- 抜き取り検査結果と設備稼働情報の照合
- 製品の抜き取り検査による測定結果と、設備やラインの稼働情報を突き合わせ、検査異常の兆候把握と設備状態の分析を行い、生産ラインの効率化を進める
- 設備の予兆管理
- 設備の故障や部品交換などについて、設備状態のデータから効率的な処置や時期を判断する
- ローカル5Gの活用
- Wi-Fiネットワークに代わる自社の無線通信環境としてローカル5Gを導入し、より多くの設備やシステムをIoTネットワークに接続することで柔軟に生産ラインを組むことが可能になる。また、クライアント端末との相互接続により作業効率の改善を図ることができる
導入したサービス・ソリューション
クラウドサービス「IIJ GIO P2」導入事例一覧
お客様プロフィール
トヨタ自動車北海道株式会社
本社:北海道苫小牧市字勇払145-1
設立:1991年2月8日
社員数:3,321名(2020年3月1日現在)
「トヨタの北の拠点」として、北海道・苫小牧から世界へ発信する、トヨタグループの自動車部品サプライヤ。駆動ユニットの生産技術開発及び製造の拠点として、国内外の車両工場へ製品を供給している。
トヨタ自動車北海道株式会社
※ 本記事は2020年7月の内容を基に構成しています。