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IIJグループでは、2003年より毎年1回、インターネットの最新技術を演題とした講演会「IIJ Technical WEEK」を開催しております。ここでは、講演で使われた資料を公開します。
お知らせ
本イベントのTwitterハッシュタグは『#iij_tw2016 』です。
講演日時:11/10(木)14:40~15:25
皆さんが利用しているインターネットは、全世界で見れば常にどこかが「壊れて」いると言っても過言ではありません。インターネットに壊れている箇所があると、そこを経由する通信ができなくなります。壊れている箇所を見つけてそれを解消することは、インターネットを運用するネットワークエンジニアにとっての重要な仕事です。しかし、今現在、インターネットがどこで壊れているかを網羅的に調べることはとても難しく、実際の通信に影響が出て初めて壊れている可能性に気づくことがしばしばでした。
IIJ技術研究所では、RIPE NCC(ヨーロッパのネットワーク管理団体)と共同で、全世界のインターネットを対象として、どこが壊れているのかを調べるための手法を研究しています。調査のためにRIPE NCCが運営しているRIPE Atlasを利用します。RIPE Atlasは全世界にネットワーク調査用の端末を配布しており、これを使って任意の地点間の通信の状況を調べることができます。しかし、RIPE Atlasで調べられるのはあくまで地点間の通信状況であり、どこのネットワークが「壊れ」ているかはそのままではわかりません。そこで、本研究ではビッグデータ技術を使い、RIPE Atlasで収集された情報からネットワークの壊れている箇所を特定することを目指しています。
発表では、調査手法の紹介と共に、過去に観測されたネットワークの「壊れ」の実例を紹介します。
※ 本講演は英語で行ないます(日本語解説付き)。
IIJ技術研究所 主幹研究員
Romain Fontugne(フォンテュニュ ロマン)
(日本語通訳:IIJ技術研究所 所長 長 健二朗)
講演日時:11/11(金)14:40~15:25
「マルウェア」はコンピュータに悪影響をもたらすソフトウェアです。例えば遠隔操作によって会社のネットワークに侵入したり、情報漏えいの引き金を引いたりします。こうしたマルウェアが業務用のコンピュータに侵入してしまった場合、単にそのコンピュータからマルウェアを削除するだけでは対策として不十分で、そのマルウェアがどのような挙動をし、どんな被害をもたらしたのかを確認する必要があります。
マルウェアの解析は一般的にはウイルス対策ソフトメーカーなどが行っていますが、IIJでもインターネット上で発生している様々な攻撃の調査・研究、各種マルウェアの挙動の解析を行っています。最近のマルウェアはコンピュータに侵入すると、攻撃者が設置したC&Cサーバ(コマンド&コントロールサーバ)と呼ばれるサーバと通信しながら、コンピュータ内で継続的に活動を続けます。マルウェアとC&Cサーバの間を断ち切ること、また、どのような通信が行われていたかを調査することは、企業のネットワークを防衛するためには欠かせないことです。また、これらはIIJが提供するマネージドセキュリティサービスと大きな関わりを持っています。
マルウェアの挙動を確認するには、事前に端末に調査用の設定をしておくことが望ましいです。今回の発表では、マルウェアの解析をスムーズに行うために、事前にWindowsパソコンに設定しておくべきポイントをご紹介します。
セキュリティ本部 セキュリティビジネス推進部
セキュリティオペレーションセンター アナリスト
六田 佳祐
講演日時:11/9(水)16:45~17:30
パソコンやスマートデバイスだけでなく、センサーや制御機器などあらゆるものがインターネットに繋がる、IoT(Internet of Things)にフォーカスが当たりはじめてからしばらく時間が経ちました。この間、いくつかの事例が公開されていますが、実際にIoTシステムを実装しようとすると、考慮しなければならないことが非常に多岐にわたることに気づきます。それは、IoTデバイスとインターネットを繋ぐネットワークであったり、多数のデバイスの管理であったり、また、それらのデバイスからもたらされる多数のデータの蓄積・処理であったりします。今まで、IoTシステムを実装するエンジニアは、これらの要素技術の知識を習得したうえで適切に設計を行う必要がありました。
しかし、IoTシステムの実装者にとっては、あくまで現実世界に対するモデルを定義し、それをアプリケーションの形で実装することが主たる目的であり、通信やデバイスの管理、データの蓄積は、そのための要素技術でしかありません。
そこで、IIJでは、今までに培ってきたルータのマネジメント技術やクラウド技術を活用し、こうした本筋ではない要素技術をIoTプラットフォームとして一括で提供することにいたしました。
今回の発表では、IIJのIoTプラットフォームの全体像と要素技術の主だった点、IIJが取り組む今後の技術開発についてご紹介します。
クラウド本部 エンタープライズソリューション1部
ビッグデータソリューション課長
岡田 晋介
「IIJ Technical WEEK」は、2003年から毎年11月に開催している、ITエンジニアを対象とした技術イベントです。3日間にわたり、IIJのエンジニアがサービス開発や運用に関する技術、その周辺の話題などを紹介いたします。
今年は「クラウド」「ネットワーク」「セキュリティ」という3つのテーマを設け、合計12のセッションを予定しております。
情報システム部門の方はもちろん、インフラエンジニアや学生の皆さまなど、どなたでも気軽にご参加いただけます。皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
各日、セッション終了後にPFU社製キーボード「Happy Hacking Keyboard Bluetooth版」を抽選で1名様にプレゼントいたします!
本キーボードの考案者・和田英一東京大学名誉教授(IIJ技術研究所顧問)のサイン入りです。
ぜひ最後までお楽しみください。
会期 | 2016年11月9日(水)~11日(金)13:45~17:30(開場 13:15~) |
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会場 | IIJグループ本社(飯田橋グラン・ブルーム)13階 セミナールーム1.2 |
参加費 | 無料(事前登録制) |
定員 | 各日160名(先着順) |
申込締切 | 2016年11月8日(火)17:00まで |
注意事項 | <お申し込み>
<プログラム全般>
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11/9(水) クラウド | |||
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時間 | 講演タイトル | 講演概要 | 講演者 |
13:45~13:50 | ご挨拶 | IIJ 取締役 CTO 島上 純一 |
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13:50~14:35 | IIJ GIOインフラストラクチャーP2における改善の裏側 | 昨年リリースしましたIIJ GIOインフラストラクチャーP2は、もう少しで1年を迎えますが、現時点でもサービス面・システム面の改善を行っています。本講演では、主にパブリックリソース(パブリッククラウド)に焦点を当て、リリース時点に行った従来サービスからの改善と、今後の改善について、P2の裏側に触れつつご紹介します。 | クラウド本部 クラウドサービス1部 パブリックリソース2課長 緑川 敦 |
14:35~14:45 | |||
14:45~15:30 | IIJ Omnibus SD-LAN/WAN で目指すSDNの世界 | SDNはデータセンター向けの技術だけではなく、近年ではエンタープライズへと広がりをみせています。IIJグループでは、SDNの開発を目的とした(株)ストラトスフィアの設立直後からエンプラ環境向けSDN製品の開発に取り組み、このたび2016年10月よりSDNでLANを制御するサービスの提供を開始しました。本講演ではIIJ Omnibus SD-LANのサービス内容と来年度に向けて準備中の内容を解説し、さらにSD-LAN/WANの未来像についてお話します。 | ネットワーク本部 SDN開発部長 白崎 博生 |
15:30~15:35 | ショートセッション | ||
15:35~15:55 |
コーヒーブレイク | ||
15:55~16:40 | データサイエンスのより日常的な応用を目指して | Wikipediaデータの収集・分析から始まったProject Gryfonのデータサイエンスへの取り組みも4年目を迎え、より実用性の高い応用分野の提案へと研究のフォーカスをシフトしてきています。本講演では「家庭で役立つデータサイエンス」と「Wikipediaデータを活用した各種文書からの情報抽出」の2つの試みについてご紹介します。「家庭で役立つデータサイエンス」では「食材の旬」をデータから把握する方法を模索しています。また「各種文書からの情報抽出」では機械学習やデータマイニングの手法を活用する統計的自然言語処理により、インターネット経由で入手可能な大量の文書から情報を抽出する方法を試みています。 | IIJ-II 企画開発センター 藤田 昭人 |
16:40~16:45 | |||
16:45~17:30 | IoTを支える要素技術とIIJが考えるIoTセンサーネットワーク・プラットフォーム技術の解説 | センサーデバイスからネットワーク、プラットフォーム、アナリティクス、セキュリティとIoTの世界では幅広い技術の活用を求められます。今後、膨大な数に広がると言われるセンサーとそのデータを収集・活用・管理するためには、活用場面に応じたネットワーク技術と数に耐えうるプラットフォーム技術が必要となります。本講演では、ネットワーク技術とマネジメントプラットフォームを中心に、IoTプラットフォームの概要をご紹介します。 (※ 諸事情により、齋藤は欠席、岡田のみの講演に変更となりました) |
ネットワーク本部 IoT基盤開発部長 齋藤 透 |
クラウド本部 エンタープライズソリューション1部 ビッグデータソリューション課長 岡田 晋介 |
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17:30 | お楽しみ抽選会(※) |
11/11(金) セキュリティ | |||
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時間 | 講演タイトル | 講演概要 | 講演者 |
13:45~14:30 | 2016年 セキュリティ動向 | ランサムウェアとMirai bot について | セキュリティ本部長 齋藤 衛 |
14:30~14:40 | |||
14:40~15:25 | Windowsにおけるマルウェアの痕跡確認と防護手法のご紹介 | Windowsは世界中で広く使用されているオペレーティングシステムであることから、攻撃対象にされやすいと言えます。攻撃に使用される「マルウェア」は日々観測されており、IIJでも調査しています。マルウェアが実行された際に、システムや通信経路上の機器から、その痕跡を確認することが可能です。痕跡を確認し、発生した事象を解明するためには、それら痕跡を記録するよう事前に準備しておくことが必要です。本講演ではマルウェアが実行されたことを示す痕跡を記録・確認する方法や、防護に役立つ手法をいくつかご紹介します。 | セキュリティ本部 セキュリティビジネス推進部 セキュリティオペレーションセンター アナリスト 六田 佳祐 |
15:25~15:30 | ショートセッション | ||
15:30~15:50 | コーヒーブレイク | ||
15:50~16:35 | IIJのセキュリティテクノロジー&オペレーション | IIJでは、最新のセキュリティ防御/検知技術と最適化されたセキュリティオペレーションを組み合わせて、お客様のWebサイトやエンドポイントを保護しています。本講演では、サイバー攻撃対策についての技術/オペレーションについての取り組みと事例をご紹介します。 | セキュリティ本部 セキュリティビジネス推進部長 齊藤 斎 |
16:35~16:45 | |||
16:45~17:30 | DNSにまつわるセキュリティのあれこれ | 空気のように、普段はあまり意識をすることのないDNSですが、正常に稼働しなくなると、ほぼすべてのインターネットアプリケーションが機能不全を起こしてしまいます。そんなDNSにまつわるセキュリティインシデントのトレンドや、IIJサービスにおける取り組みをご紹介します。 | ネットワーク本部 アプリケーションサービス部 運用技術課 島村 充 |
17:30 | お楽しみ抽選会(※) |
(※) PFU社製キーボード「Happy Hacking Keyboard Bluetooth版」を抽選で1名様にプレゼントいたします。本キーボード考案者・和田英一東京大学名誉教授(IIJ技術研究所顧問)のサイン入りです。
IIJ Technical WEEK 事務局 techweek@iij.ad.jp
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