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決算説明会等での主な質疑応答内容

2020年11月9日:2021年3月期 第2四半期 決算説明会(オンライン開催)

(※)主な質疑応答の要旨を記載しております。

【質問】IPサービスの増収率が、前年同期比1Q 9.4%増、2Q 10.8%増と大変好調に推移しています。コロナ収束後・来期以降の手応えを教えてください。
【回答】日本企業のIT・ネットワーク活用に対する意識の変化は不可逆的なものと感じており、それが業績にも現れていると思っております。IPサービスのみならず、様々なネットワークサービスを複合的に組み合わせて、業務効率を上げるニーズは一般事業法人に限らず公共セクターでも確実に高まっていると感じております。コロナ収束後も、そのような需要傾向は継続すると期待しております。
【質問】アウトソーシングサービス売上高も、前年同期比1Q 8.5%増、2Q 9.8%増と高増収が続いています。どのようなサービスへの需要が強いでしょうか。
【回答】セキュリティサービスへの需要が継続して強いです。例えば、2000年代から自社開発・運用しているメールアウトソーシングサービス(IIJセキュアMXサービス)は、継続的に機能拡充をしており、他社が相次いでメール分野から撤退していることもあり、順調にアカウント数が伸びています。セキュリティ以外のネットワークサービス需要も旺盛で、なかでも、セキュアで快適な接続を実現するVPNサービス(IIJフレックスモビリティサービス)への需要が非常に強いです。
【質問】中長期的にみて、ネットワークサービス粗利率はどの程度まで向上するとお考えでしょうか。
【回答】ネットワークサービスのビジネスモデルは、インターネットバックボーン運用コスト・サービス開発コスト等の固定的・共通コストが中心であり、売上が順調に積み上がれば、20%を超える水準は達成可能と従来から考えておりました。また、2Q20 19.9%とのネットワークサービス粗利実績には、粗利率13%前後のモバイルサービスが含まれています。モバイルサービスの粗利率は、IoT等の法人トラフィック獲得によるモバイルインフラ稼働率の向上で改善を展望しております。中長期で、ネットワークサービス粗利率をより高い水準とすることは十分可能と考えております。
【質問】IoT案件の需要について教えてください。
【回答】監視カメラ接続等の需要に加え、トヨタ自動車北海道の工場IoT事例のような生産部門の可視化に関する需要が強いです。その他に、農業IoT、HACCP(食品の衛生管理)、ホームIoT等多種多様な引き合いが継続増加しております。
【質問】システムインテグレーション(SI)構築の2Q20受注が前年同期比30.4%増と大きく増加した背景について教えてください。
【回答】SIは、売上・受注ともに計上タイミング等により四半期での金額規模の変動はままあります。1Qにて、顧客往訪等の営業活動ができず受注が弱かった分、2Qが強含んだことも内包されています。
【質問】SIの売上は継続増加していますが、粗利率の改善は限定的な印象です。クラウドの収益性が関係していると思いますが、今後の見通しについて教えてください。
【回答】クラウドを除いた純粋なSIについて、IIJの場合は、開発型SI事業者と比較すると、多大な開発工数を必要としないネットワークインテグレーション案件が多く、そこで利益率の違いはあると思います。一方で、赤字案件のリスクは相対的に低いと思っております。先行投資的な面が強いクラウドの状況ですが、現在、新クラウド基盤への設備集約を進めており、今期は売上の伸びを強く見ておりません。再来期以降程度で設備集約効果が順次発揮されると期待しております。
【質問】強いSI需要は、下期にも続くと見ていますか。
【回答】現時点で、3Q20分のSI構築案件はある程度見通せていますが、4Q20分はまだ積み上げ途中です。業績見通しの上方修正では、上期全体の受注状況を前提に想定しております。
【質問】ATM運営事業は、コロナ禍の影響を強く受けている分野だと思いますが、下期の減収幅は若干低減すると想定されていますか。また、来期の想定も教えてください。
【回答】上期は、コロナ禍影響で想定通り利用件数は低調でありました。下期は、設置台数の減少影響(昨年対比で年間約200台減)を見込んでおります。来期は、今期と同程度の利益水準を期待できると現時点で考えております。

決算説明会での会長鈴木によるクロージング リマークス(要約)

IIJを創業して30年近くになりますが、日本におけるインターネットをはじめとするネットワークの使われ方は、漸くネット先進国のアメリカ並みにまで進化してきたと感じています。例えば、従前は5%程度であったIPサービス(*)の増収率が、今期は10%近い伸びであることは、そのような変化の証だと思います。弊社のお客様の中には、既に100Gbpsを超える帯域を利用されているお客様もおられ、日本企業のネットワーク利活用の本格化に伴い、今後、このような大口のお客様が増えていくと期待しています。日本政府もデジタル化に向けて動き出し、本当の意味での変化が、民間及び公共分野全体で始まっていると感じています。弊社は、今後も将来成長のためのサービス開発・投資を行い、引き続き日本のインターネットの発展を牽引していくことにて、社会へ貢献して参ります。

  • (※) IPサービス: 弊社が提供する法人向け専用線型インターネット接続サービス
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