森永製菓株式会社様

グループ共通のコミュニケーション基盤をクラウド化
テレワーク環境を整備しワークスタイル変革を推進

菓子メーカー大手の森永製菓は、グループを挙げて働き方改革に取り組んでいる。そのためにマイクロソフトのMicrosoft 365を採用するとともに、IIJクラウドエクスチェンジサービスをはじめとするIIJのサービスを導入し、グループ共通のコミュニケーション基盤を整備した。各拠点とMicrosoft 365は閉域網で接続されるため、サービスの安定性とセキュリティレベルが向上。基盤の共通化により、運用管理も大幅に効率化された。

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課題

メールシステムなどがグループで統一されておらず、運用が煩雑化
働き方改革に貢献するコミュニケーション基盤の実現
オンプレミスを脱し、ITシステムのクラウド化を推進

効果

海外を含めたグループ全体のコミュニケーション基盤を整備。運用管理を大幅に効率化
安全な業務環境の実現により、いつでも・どこでも仕事が可能
多様なクラウドサービスとの連携を支える基盤強化を実現

導入前の課題

柔軟な働き方を可能にするコミュニケーション基盤が必要に

「おいしく、たのしく、すこやかに」をスローガンに、「食」を通じた価値と感動の提供に努める森永製菓。数多くのロングセラー商品の提供に加え、健康分野や海外事業の拡大、新市場・新領域開拓に積極的に取り組む同社は、3期連続で過去最高益を更新し、新たなステージに向けた力強い歩みを続けている。

その同社が成長戦略の一環として推進するのが、働き方改革である。「社員に働きやすい業務環境を提供することで、更なる生産性向上を目指しています」。こう話すのは、森永製菓グループのシェアードサービス会社である森永ビジネスパートナーの杉田直昭氏。同社は間接業務の集約化・標準化だけでなく、情報システムの開発・保守・運用まで担い、グループの業務改革に貢献している。

働き方改革には“いつでも・どこでも”安全に仕事ができる環境が欠かせない。しかし、従来のメールシステムやグループウェアには課題を抱えていたという。「海外を含むグループ会社のシステムが統一されておらず、運用ルールや管理の仕方が異なっていたのです」と話す杉田氏。この延長線上で見直しを図っても、抜本的な解決にはならない。

着目したのが、クラウドの活用である。「グループのIT戦略として、オンプレミスからクラウドへの移行を進めていたため、メールやグループウェアをはじめとするコミュニケーション環境もクラウド化がベストと考えました」と杉田氏は説明する。

選定の決め手

ワンストップの対応力とセキュアな閉域接続を評価

こうした観点から、同社は複数の提案を比較検討。最終的に選定したのが「Microsoft 365」と「IIJクラウドエクスチェンジサービス」をはじめとしたIIJサービスの活用である。

IIJクラウドエクスチェンジサービスはMicrosoft 365への通信品質を最大限に引き出すネットワークサービス。マイクロソフトのExpressRouteに対応し、グローバルを含む各拠点をつなぐWANとMicrosoft 365の間を専用プライベートネットワークで閉域接続できる。「セキュアな通信と、帯域確保による安定したパフォーマンスで、Microsoft 365の多様なコミュニケーションツールを安心して利用できます」と森永ビジネスパートナーの川端聡氏は評価する。

しかも、IIJはMicrosoft 365のライセンスとサポートもワンストップで提供する。「Microsoft 365とその利用に欠かせないネットワークの構築・運用をIIJに一本化できるのです。2つを別々に契約する場合に比べてコストを抑制でき、窓口の一本化により運用管理も効率化できます」と川端氏は続ける。

トータルのコーディネート力も大きな決め手になった。「IIJは多様なネットワークサービスやセキュリティサービスを提供しており、クラウド利用の拡張を見据えた最適なネットワーク設計やセキュリティ対策にも幅広く対応できます」（杉田氏）。

導入後の効果

わずか4ヵ月で新基盤を構築。多様なクラウド連携も容易に

Microsoft 365へのリプレースプロジェクトは2016年12月よりスタート。当初2017年7月を予定していたリリースは、同4月に前倒し変更された。多様な働き方を選択できるよう、約1,000人の従業員を対象とした「テレワーク制度」の導入を決定したためだ。

「限られた時間の中で、IIJは柔軟に対応してくれて助かりました。インフラの構築に加え、Microsoft 365の運用定着に向けたマニュアルの整備などもサポートしてくれました。おかげで、わずか4ヵ月でMicrosoft 365のサービスインを実現できました」と川端氏は満足感を示す。

これに伴い、森永製菓は社内制度面も整備。前日までに上司の許可を得れば、特別な申請なしでテレワークを可能とした。「社員はスマートフォンやノートPCで、どこでも仕事ができます。働き方改革の取り組みが大きく前進しました」（川端氏）。

またIIJセキュアWebゲートウェイサービス、IIJセキュアMXサービスなどを活用することで、メールとWebのセキュリティも強化された。特に、添付ファイルは自動でパスワード付きzipファイルとして送信されるほか、巧妙化するメール攻撃には日本語環境に対応したサンドボックスオプションを併用してリスクを防御する。また、迷惑メールとして隔離された受信メールの要否判断もユーザ自身が行える。「これまで怪しいメールがあると定期的に注意喚起を行っていましたが、その頻度も大幅に減少しました。グループ基盤の共通化によりどこで何が起きているかも即座に把握が可能になり、セキュリティリスクと管理工数の削減につながっています」と杉田氏は語る。

今回のリプレースにより、今後のクラウド利用拡大にも柔軟に対応できるという。IIJプライベートバックボーンサービスを活用することで、Microsoft 365以外のクラウドサービスともスムーズに連携できるからだ。「適材適所のクラウド活用でマルチクラウド化を推進し、AI、IoTなど最新技術も柔軟にキャッチアップしていきたい。その有効活用に向けて、IIJの提案とサポートには今後も期待しています」と話す杉田氏。

Microsoft 365と併せてIIJのプラットフォームを連携活用することで、働き方改革とIT基盤強化を実現した森永製菓。同社はこのメリットを活かし、社員の生産性向上を通じて更なる成長を目指す考えだ。

森永製菓株式会社様へ導入したシステム概要図