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IIJ Research となりの情シス アンケート:2021年、情シスの皆さんの「頑張ったこと」

IIJ.news Vol.169 April 2022

IIJ では、情報システム部門(以下、情シス)の頑張りを広く紹介するために「情シス頑張ったことアンケート2021」と題した調査を実施しました。
今回はその集計結果をダイジェスト版でお届けします。

(実施期間:2021年12月3日~12月27日/有効回答数:569件)

Q1.情シスとして「これは頑張った!」と思える2021年の取り組み・活動は?

参考:前回(2020年)の結果

※「ユーザーローカル テキストマイニングツール」による分析

「頑張った取り組み」のなかでリモートワーク、テレワーク関連のコメントを拾っていくと、導入済みの環境の強化・改善などが多く見受けられました。

  • 通信インフラの高速化、オフィスのフリーデスク化、社内ポータルのクラウド化、リモートワーク接続方式の変更(リモートデスクトップ方式⇒リモートアクセス方式)、勤怠管理システムのバージョンアップ。
  • コロナ禍で始まったリモートワークや WEB 会議・WEB セミナーなど、従来はさほど重要視されていなかったインターネット環境・モバイル環境であったが、日常の業務スタイルが大きく変わり、必要不可欠なシステムとしてクローズアップされたと同時に、安定的に利用できることが重視され、これに応えるべく新たな環境への導入や社内業務へのスムーズな展開、日々のサポートなど試行錯誤を繰り返しながら改善を図った。

Q2.「ここは失敗した、惜しかった」と感じた2021年の取り組み・活動は?

参考:前回(2020年)の結果

※「ユーザーローカル テキストマイニングツール」による分析

失敗した取り組みとしては「基幹システム」、「DX 関連」における計画の遅延や中断といったコメントが多く寄せられました。

  • DX 化を進めていたが、経営層とのコミュニケーションが少なく、最後の最後で中止になってしまった案件があった。
  • DX 化の初期段階として「アナログからデジタル」へ、など全社に向けて推進してきたが、全国の拠点への説明不足もあり、地域によって格差が生じてしまった(東高西低)。
  • 一部の基幹システムをクラウドに移行したが、投資効果が適正に把握できていない。
  • 半導体不足により、思うように基幹システムの入れ替えができないこと。
  • 基幹システム再構築においてコロナ禍の影響をもろに受け、業者の開発が大幅に遅れ、開発予定人員が減り、品質も低下した。

Q3.昨年に比べ、社内での情報システム部門の存在感は向上した、と感じますか?

とても向上した9.3% 向上した30.5% 昨年と変わらない56.5% 低下した3.0% とても低下した0.7%

約40%が「存在感が向上した」、約57%が「変わらない」と回答しました。存在感を向上させた具体的な取り組みを聞いたところ、「組織・戦略・コスト削減施策」といった意見が目立ちました。

  • 全社的に DX 化に取り組み、現場との意見交換などを積極的に行なって、「顔の見える」情報システム部門になれた。
  • 全社員から既存システムの改善要望を出してもらい、改善計画を作成したり、在宅勤務がいつでも可能になるよう HW の整備と仕組みの導入などを行なった。
  • ①複数名の社長やマネージメントを委員とした「IT 戦略委員会」の発足・運営・推進。 ②工事現場業務へのタブレット型モバイルツールの活用提案とトライアル実施。 ③同現場へのウェアラブルカメラ、リモートコミュニケーションツールの活用提案とトライアル実施。 ④プロジェクト文書管理パッケージツールの紹介・導入・運用開始。
  • チャットボットの導入による問い合わせへの24時間対応の実施。各種アップデートの遠隔化によるユーザの負担軽減。

Q4.情報システム部門の2021年を漢字1文字で表すと?

1位 忍(56票) やるべきことはやらないといけないが、会社の理解を得るに時間がかかった。それを我慢しながらの業務遂行であった。 不平・不満、一部批判めいたものも含めて聞こえてくる・寄せられる中、耐えて頑張ってます。 2位 忙(36票) 忙しいにつきる。これ以上の言葉は浮かばない。 3位 耐(34票) 他部署のITに関する無理解からくる無茶な要望、特別に頑張って対応したケースをあたりまえにされてしまう等の社内の扱いに耐えたため。 4位 変(22票) コロナ禍ということで、仕事のやり方や中身が変化している。それを支えていく、導くのは情シスだと思う。 5位 進(14票) とにかく、前に進む、チャレンジする。チャレンジしながら、方向修正し、ダメなら撤退する。 6位以下 疲(12票) 遅・難(9票) 改・苦(8票) 転・楽(5票)

「忍」、「忙」、「耐」という漢字が上位にランクインし、コロナ禍対応や DX 推進など、働き方やオフィス環境に変革が求められるなか、情シスが裏方として迅速かつ忍耐強く活動していたことがわかりました。

Q5.今年2022年、新たに取り組みたいことは?

参考:前回(2020年)の結果

※「ユーザーローカル テキストマイニングツール」による分析

基幹システム関連ではシステムの刷新やリプレース、DX・デジタル化関連では DX 推進や具現化などに関するコメントが多く寄せられました。

  • デジタル化による現場の改善促進と、DX による従来業務の枠を越えた取り組みを開始したい。
  • ペーパーレス化や DX を進め、社内スタッフの業務を楽にしたい。
  • 構内 LAN、社内 WAN、インターネット接続など、ネットワークの稼働状況を分析し、基幹システムの更新(クラウド化)に合わせて、最適なネットワーク環境を企画・構築する。
  • 基幹システム API の設計、重要機能の WEB 化を進められれば、来年はもっといいことができると期待しています!
  • 前年からの継続作業である基幹システムの更新作業、IT ベンダとの折衝、現行システムの仕様の取りまとめと新しい機能要望の取りまとめ。

今回は「情シス頑張ったことアンケート2021」の集計結果の一部を紹介しました。これら以外にも、誌面では紹介しきれなかった調査項目がありますので、特設サイト「法人 IT 調査レポート」も、ぜひご覧ください。

特設サイトでは、今回ご紹介したレポートのほかにも、情報システム部門に関するさまざまな調査結果を紹介しています。日頃の業務にお役立ていただければ幸いです。


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