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IIJ.news Vol.169 April 2022
IIJグローバル事業本部
グローバル事業推進部
田中 三貴
2021年11月、IIJはゼロトラストの技術をベースとしたリモートアクセスサービス「Safous」(セーファス)をリリースしました。「利用者の快適さとネットワークの安全性を、手間をかけずに確保したい」。Safous は、こうした情シス部門の願いを叶えるサービスです。Safous は今後、WEBアクセスのセキュリティ機能やクラウドの利用状況を可視化する機能などを追加し、統合的なセキュリティ対策サービスとして開発を進めていきます。
ジャカルタ、シンガポールといった大都市に営業拠点こそ設けていますが、IIJの海外向けサービスは、日本国内で企画・開発したサービスを海外向けに応用するものが大半でした。残念ながらIIJ自身、同地ではメジャーとは言い難い存在です。この状況を変えるのが Safous です。Safous は最初から、環太平洋での販売を目標に定めて企画・開発しました。
米国や欧州に比べると、アジアはITの利活用において遅れをとっています。ゼロトラストという概念も、それを取り入れたサービスも、まだほとんど認知されていません。そこで今回、我々はニーズが顕在化する前に、ゼロトラストを「IIJから」アジアの方々に知ってもらい、「IIJから」サービスを利用する環境を作ろうとしています。
その狙いを達成する手段は、2つあると考えています。1つは「チャネルセールス」です。現在、各エリアの現地法人が Safous を売る販売代理店網を作り始めています。もう1つは、物理的な距離を超えることができる「デジタルマーケティング」です。環太平洋地域のなかでもまずはASEANを中心に展開していきますが、大きなチャレンジとしてオーストラリアでも、デジタルマーケティングを推進していきたいと考えています。営業拠点はありませんが、英語が公用語で、それなりの市場規模があり、時差がないオーストラリアでマーケティングが成功すれば、他地域に展開する際のよいベンチマークになります。もちろん、どちらの手段においても、先行者たるには"スピード感"が欠かせません。
Safous は、これからのIIJのグローバル戦略の最初の1歩でしかありません。我々はチャネルセールスとデジタルマーケティングを販売手法の主軸に据え、欧米にも市場を広げていきたいのです。商材となるのは Safous 同様、最初からグローバル市場での展開を目指して開発したサービスです。Safous で培われたノウハウや販路は、今後のサービス開発に役立つはずです。
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