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Internet Infrastructure Review(IIR)Vol.25
2014年11月25日
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目次

2. コンテンツ配信

最新ストリーミング技術

トラフィックの増加が進むビデオストリーミングについて説明し、H.265、4K、MPEG-DASHについて解説します。また、夏の甲子園での実例についてご紹介します。

2.1 大規模配信

近年、ビデオストリーミングによるトラフィックは増加の一途を辿っています。IIJが提供しているストリーミングサービスでも毎年のように大容量の配信サイトを増設し続けています。Cisco社が発表しているVisual NetworkingIndex(VNI)(※1)でもビデオによるトラフィックの増大が予測されています。「ビデオトラフィックの総量は、2018年には全世界のコンシューマトラフィックの約80~90%になる」という見込みが発表されています。

このように、ビデオストリーミングは大規模化の傾向があります。実際、ちょっとしたイベントのライブ中継でも思ったより多くのアクセスを集めて驚くことがあります。ストリーミングのアクセス数予測は経験者でも難しい事柄ですが、「蓋を開けてみると思ったよりアクセス数が多かった」ということが増えています。

このようにストリーミングが大いに普及している理由は、モバイルデバイスの浸透にほかなりません。固定通信網(光ファイバーやCATVなど)の契約数が伸び悩む一方、携帯電話の人口に対する普及率は2011年末には100%を越え、2014年6月では118%にまで達しています。またモバイルデバイス、特にスマートフォンに対する無線区間の提供速度が上昇してきたことも見逃せません。現在開発中の第5世代技術(5G)では、理想的な環境の場合にはダウンロードスピードが2010年比で100倍にもなるという試算結果が公表されています。将来、モバイルデバイスが生み出すトラフィックがこれまでの固定通信網のトラフィックを上回る可能性すら出てきます。

こうなると、コンテンツホルダーにとってモバイルデバイスは魅力あるセグメントに映ります。交通機関での移動中やほんのちょっとした待ち時間にモバイルデバイスを手にしている人を目にすることが増えました。可処分である「空き時間」を巡って、多くのコンテンツホルダーが「モバイルへの配信」を検討し、そして実施しています。

図-1 HTTP Live Streaming

  1. (※1)Cisco VNI(http://www.cisco.com/web/JP/solution/isp/ipngn/connlife/vni.htmlblank)。
2.コンテンツ配信

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