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Internet Infrastructure Review(IIR)Vol.25
2014年11月25日
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目次

2.2 モバイルの話

モバイルデバイスへの配信には、クリアすべき技術的なポイントがありました。その代表的なものが、デバイスがサポートしているストリーミングフォーマットです。OSでサポートしていないフォーマットを用いてクライアントへ配信しようとすると、そのストリーミング形式のライブラリをアプリに導入することが必要となります。これはライセンスコストや制作コストの上昇を招くため、手法として好まれません。したがって、モバイル用のOSがどのようなストリーミングフォーマットを標準で搭載するかが課題となってきました。

Appleは2009年にリリースしたiOS 3.0から、モバイルデバイスへのストリーミング配信をサポートしています。2009年というと日本ではiPhone 3Gの販売開始から1年が経過し、iPhone 3GSがリリースされた頃です。HSDPAのサポートにより規格上は下り回線が7.2Mbpsとなり、モバイルへのストリーミングが現実化してきた時期に当たります。当時主流だったフィーチャーフォンでストリーミング受信が可能な機種はかなり限定されていました。iPhoneに対するストリーミング配信はWebサーバがあればよく、ストリーミングエンコーダの対応機種も増えたため、普及に時間はかかりませんでした。人々はスマートフォンで動画を見るという視聴体験を受け入れたのです。

Androidの場合、OSのバージョンによって状況が大きく変わります。Android 2.2や2.3がリリースされた頃はAdobe社からFlash PlayerがこれらのOS向けにも配布されており、動画配信はFlash技術(RTMP:Real Time Messaging Protocol)を用いる方法が主流でした。しかし2011年にAdobe社はモバイルデバイス向けFlash Playerの開発停止のニュースを発表。同時期にリリースされたAndroid 4.0でHLS(後述)がサポートされたため、その後はHLSによる配信が一般的となりました。

2.コンテンツ配信

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