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データセンターは同一箇所に多数のサーバを収容するためスケールメリットが発生します。これは、付帯設備を共有できることや付帯設備自体を効率の良い規模で運用できることに由来しており、データセンター以外の環境と比較して効率が良い状態を維持できます。データセンターの効率を表現するための指標としてPUE(Power Usage Effectiveness)という指標がつかわれることがあります。PUEは次の式で定義されます。
例えば、
とした場合のPUEは以下のように2.2になります。
PUEはIT機器を運用するために付帯設備(電力設備や空調設備や照明設備など)がどのくらい必要かを示しているので、理論上の最良値は「付帯設備が一切電力を消費しない状態」を示すPUE=1.0になります。国内の標準的なデータセンターはPUEが2.0程度と言われています。付帯設備がIT設備と同量の電力を消費していますが、それでも一般のオフィスビルでサーバ運用するよりも十分に効率が良い状態です。しかし、インターネットサービスの拡大によるIT機器総量の増加などから、データセンターの効率をよりいっそう追求しなければなりません。特に、膨大な数のサーバを集約してシステムを構築するクラウド型のデータセンターでは規模効率の向上が停滞することは死活問題です。2010年以降に設計・構築された先進的な大規模データセンターはどれもPUE=1.2程度を目標値として挙げており、実績としてもPUE=1.1~1.3程度の値を出しているようです。
このような背景のなか、IIJでは様々なデータセンターの効率化を行っています。データセンターの設備の効率化としては、2011年より島根県松江市で運用されている松江データセンターパークを挙げることができます。松江データセンターパークではモジュール型のデータセンターコンテナ及び空調モジュールを基本とした構成とすることで、初期投資コスト及び運用コストの最適化を図っています。通年のPUE実績は1.2程度となっており、非常に効率的なデータセンター設備といえます。松江データセンターパークの詳細はWebページ(※2)を参照ください。
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