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IIJ.news Vol.165 August 2021
今や「企業の成功は、情報システム部門にかかっている!」
といっても過言ではなく、情シスの重要性は増すばかりです。
そこで今回は、情シス担当者のリアルな「ホンネ」を聴取したアンケート調査を紹介します。
(実施期間:2021年5月21日~6月8日/有効回答数:737件)
どの人数規模でも「正社員」が「正社員以外」より多い。
「100人未満規模」の企業では、約4割が情報システム部門の人数が「1人」と回答した。
「人員を増やす方針」という企業が22.3%なのに対し、44.9%は「現状維持」との見通しを示した。
「人材」や「人員」など、ヒューマンリソースに関する課題が上位を占める一方、「その他」の回答には、「次世代を担う人材がいない」や「経営陣がITに関心がない」などがあった。
トップは「セキュリティ強化」で、「情シス内の人材育成」、「中長期のIT戦略立案」が続いた。「その他」には、「利用部門のニーズ把握の強化」や「働き方改革への貢献」などが挙げられた。
情シス担当者は「IT戦略の策定・戦略策定支援」、「新規システム導入検討・検討支援」などに時間を費やしていることがわかった。
「利用しているサーバの台数」は、6割以上が50台未満であった。
「年間の予算規模」は、約半数が「1億円未満」であった。
年商規模があがるほど予算が増えるが、「把握していない・わからない」という回答も増える。
今回のアンケートを通じて、企業規模の大小にかかわらず、情報システム部門では「人員不足・人材育成」といった「ヒューマンリソース」にまつわる課題が関心事になっていることが明らかになりました。この背景には、サイバー攻撃やリモートワーク導入にともなう「セキュリティ強化」をはじめ、「IT戦略の策定」や「新規システムの導入」などに多くの時間が割かれている現状が見てとれます。一方、ITシステムに目を向けると、半数以上の企業が「管理しているサーバ台数が50台未満」と回答しているのに対し、7割以上が「50%以上がオンプレミス」と回答していることから、今後も引き続きクラウドシフトが進むと予想されます。また、年間のIT予算に関しては、年商が大きくなるにつれ、金額にばらつきが生じ、そもそも予算を把握していないという担当者が増えることもわかりました。
本稿で取り上げた項目以外にも、情シス担当者の平均残業時間、外部にアウトソーシングしている業務内容、今年度内に新規導入またはリプレース予定のシステム、自慢できる取り組み、さらには情シス担当者のキャリア・勤続年数・2021年の個人的な目標など、複数の視点から情シス担当者の「ホンネ」を聴取しています。特設サイト「法人IT調査レポート」もあわせてご覧ください。
なお、「法人IT調査レポート」では、今回ご紹介した「全国情シス実態調査2021」以外にも、情報システム部門に関するさまざまな調査結果を紹介していますので、日ごろの業務にお役立ていただければ幸いです。
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