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IIJ.news Vol.178 October 2023
IIJが提供するサービス・ソリューションで、地域社会の暮らしや未来を支える取り組みを紹介します。
沖縄県石垣市教育委員会ではIIJとともに小中学校のネットワークを、子どもたちの学習に適したものへと更改しました。
文部科学省が主導する「GIGAスクール構想」のもと、全国の小中学校では高速・大容量の通信ネットワーク整備と児童生徒に対する1人1台の端末提供が進んでいます。
沖縄県石垣市の小中学校では、2014年にインターネット通信環境をひと通り整備しましたが、その品質は悩み多きものでした。障害をスムーズに特定できる仕組みがなく、風雨や塩害など環境由来のトラブルもしばしば発生していました。しかし、各学校に専用線を新たに敷くことは、地形や費用の点で現実的ではありませんでした。
そこでIIJは、フレッツ西日本回線を利用しつつ、比較的安定性を確保できるIPoE方式を採用し、IIJのネットワークを介してインターネットへ至る改善策を提案しました。IIJのネットワーク上には、子どもたちの端末を危険から守れる仕組みを設定できます。2021年度末、石垣市の小中学校のネットワークは更改を完了しました。
ネットワークと端末があれば、子どもは知りたいことを知りたいタイミングで、主体的に調べられます。膨大な情報を整理して活用する能力も、実践的に身につけられます。情報格差が生まれがちだった離島の子どもにとって、これは大きなメリットです。さらに、他人の意見を取り入れながら自分の意見をアップデートしていく「互いに学び合う力」も、ICTツールの利用を通じて伸ばせます。
教師のなかには、教育現場にICTを本格的に導入することを不安に思う声もありました。しかし、子どもたちが積極的に端末を試して使いこなす姿や、ICT支援員による親身なサポートが、徐々にその不安を払拭しました。今では、教師も子どもたちも自信をもってICTを活用し、さまざまな科目へと利用が広がっています。
ネットワーク増強プロジェクトを担当した、石垣市教育委員会の比嘉氏は「インターネットには、多くの先人の知恵や経験が情報として詰まっています。自分自身の学びをより深めるため、学びのパートナーとしてどんどん活用してほしいです」と語ります。子どもたちの学びのパートナーであるネットワークを、IIJは今後も支えていきます。
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