IIJだから実現できる、サービスインテグレーションの価値とは
こんにちは、人事部採用担当の澤崎です。
IIJはサービスプロバイダーとしてインターネットをはじめ、セキュリティやクラウドなど様々なサービスを開発しており、それらのサービスをお客様向けに展開しております。一般的に、お客様向けのシステムを構築することを「システムインテグレーション」と呼びますが、IIJではサービスプロバイダーとしてインテグレーションをしているため「サービスインテグレーション」と呼んでいます。
今回は、IIJのサービスインテグレーション事業について、プロフェッショナルサービス第一本部 本部長の中 嘉一郎さんにインタビューしてきましたのでご紹介いたします!
※参考記事:広報誌「IIJ.news Vol.182 June 2024」
プロフィール
プロフェッショナルサービス第一本部
本部長
中 嘉一郎(なか かいちろう)
2000年、IIJに新卒入社。
プロジェクトマネージャーとして大手金融業のお客様などへのサービスインテグレーション(SI)案件を経験後、2015年にシステムコンサルティング部門を立ち上げる。
現在は、サービスインテグレーション技術部門の本部長としてインテグレーション事業戦略の推進や、現場部門のタレントマネジメント強化に尽力している。
IIJのサービスインテグレーション事業について
澤崎:IIJのテクノロジーユニット(以降TUと表記)とビジネスユニット(以降BUと表記)、という組織構成と、中さんが所属しているサービスインテグレーション事業を担当している組織について教えてください。
※IIJ組織図
中:IIJはTUとBUという組織に分かれています。TUは、サービスプロバイダーとしてサービス開発をしている組織です。この組織では企画したものを開発や設備投資をし、商用化したサービスを月額料金で売っています。いわゆるストックビジネスと言われたりしています。BUは主にサービスをデリバリー(提供)している組織で、その中で僕らはサービスインテグレーション事業をやっています。
一般的なシステムインテグレーションではお客様のニーズに合った他社のITサービスを仕入れて組み合わせたものを、システム提供時に単発で料金をいただくショット型ビジネスの事業ですが、IIJにおける、サービスインテグレーション事業は、TUが開発するサービスを含めお客様が利用するITサービスをお客様専用に構築・提供することで、月額料金をいただくストック型ビジネスの事業を展開しています。
IIJのサービスインテグレーション事業のメリットは?
澤崎:IIJのサービスインテグレーション事業においてお客様が感じるメリットとは何でしょうか?
中:一般的にサービスプロバイダー事業者のシステムは、シェアード型のシステムとして提供されますが、このメリットは、システムや役務が標準化されることで品質が安定化されたり、同じシステムを提供することで、携わる人の業務効率も上がり省人化も進みます。これらのことからQCD(Quality(品質)・Cost(コスト)・Delivery(納期))それぞれの観点でメリットがあるといえます。
しかしこれには課題もあり、サービスとしてはこの形でしか利用できないとか、この部分はオプションが効かないなど、仕様自体を固めて提供しなければなりません。
IIJのインテグレーション事業は、シェアードサービスだけでは網羅しにくい顧客ニーズを実現するための役務をご提供しています。追加でオンプレミス(個別調達)のシステムを構築したり、他社のサービス利用を行うだけでなく、個別の運用業務を担うアウトソーシング提供や、システム化計画の企画構想を行うコンサルティングサービスも、その役務の一貫です。IIJではこの事業をシステムインテグレーションではなく、サービスインテグレーション事業と称しています。
これは自社でサービスを開発している会社だからこそ体現できる事業であり、お客様のご要望に対して臨機応変に対応しながらも、最終的にはIIJサービスを利用できる状態にすることで、最適なIT環境の実現に寄与しています。
広報誌「IIJ.news Vol.182
June 2024」の3つの領域で展開していくサービスインテグレーション(SI)より転載
IIJのように、サービスプロバイダー事業とインテグレーション事業が同規模で実現できている企業はいないと考えています。この2つの事業は、必要なケイパビリティや収益構造も大きく異なるため、同一事業体で実現するのは困難なのですが、IIJはできています。
ここにIIJの優位性があると考えています。
また、これらは業務の進め方にも大きな違いがあります。一般的なSIerだと、プロジェクトの開始時に、システム構築に必要な技術領域に対して、自分達で集めた人たちで設計から構築、運用までしていきます。これはこれで体制づくりも含めて手掛けることで面白いと思いますが、IIJの場合は、ネットワーク、クラウド、セキュリティなど様々な自社サービスを用いたプロジェクトになるため、先に説明するTUの各サービス部門の技術者を交えたプロジェクト体制を構築します。それぞれの分野に精通した人材とプロジェクトを遂行することは、エンジニアにとって非常に面白いものであり、専門的な知識を得ながら業務を進めることができるので充実感につながると思います。
私も過去にプロジェクトマネージャーをやっていたときは、どこどこの組織の誰々さんが詳しいというのを聞いて、その人たちと協力しながら一緒にプロジェクトを進めましたね。
澤崎:サービスインテグレーション事業を展開している組織の中で、技術交流はどのように行っているのでしょうか?
中:サービスインテグレーション事業の組織ではアプリケーション開発やインフラ構築、コンサルティングやアウトソーシング、またネットワークやサーバなどなど、領域別の専門性を高めるために組織を構成していますが、プロジェクトにおいては、組織横断で連携しながら体制を作っています。また組織を横断する形で人事ローテーションなども行っており、自分の興味のあるテーマに手を上げて業務に参加していくことも可能です。
澤崎:社内交流もたくさんあり、社員それぞれが技術研鑽できるような環境なので、提案するサービスレベルも向上されていくのですね!
中:そうですね、サービスプロバイダーとして提供しているデジタルワークプレースのサービス自体は国内でもメジャーなサービスとして認知されるようになりました。これに伴い、近年のプロジェクトは非常に規模が大型化してきており、一つ一つの仕事のレベルや難易度も高くなってきています。サービスインテグレーション事業に関わるエンジニアは、こういったプロジェクトに真摯に向き合っているので社員のスキルが総じて向上しています。
澤崎:他部署の私から見ても、サービスインテグレーション事業の案件規模が日に日に増していると感じています…!
コンサルティングについて
澤崎:IIJでもコンサルティング事業を行っていると思いますが、IIJが行うコンサルティング事業についてのご説明と意義について教えてください。
中:IIJのコンサルティングビジネスは大きく2つに分かれています。一つは、IT部門向けのシステムコンサルティング、もう一つは、企業のコアビジネスを担う事業部門向けにデジタル施策の企画実行支援や業務改善を実現するコンサルティングサービスです。もちろん、両者とも最終的にはシステムを提供することが目的ですが、システム提供を目的にコンサルティングを行うことには制約がありますし、多くのコンサルティング事業者は計画を作成し、それに適したシステムを選定するまでで終わることが多いです。つまりシステム利用後に本来目標としていた、業務改善などが実現されるかどうかまでは担保しません。
IIJはシステムインテグレーターでもあり、サービスプロバイダーでもあるので、企業がシステムを開発するに至った本来目標を、IIJサービスを用いたシステムの提供まで、責任をもって担うというのが優位性だと考えています。
澤崎:お客様が望むものを最後までIIJが責任を持って提供することで、お客様に付加価値として安心感も提供できるんですね!
サービスインテグレーション事業の展望について
澤崎:今後のIIJのサービスインテグレーション事業はどのように社会に貢献していきたいとお考えでしょうか?
中:経済的市況がデフレからインフレに変わってたくさんのものが売れるようになったことから、企業は自社の事業や商品に対して人材を集中させ、ビジネスを太く成長させていきたいと考えるようになってきていると考えます。その上で必要になのは、業務効率化を意図したデジタル施策に社員を適切に配置し、集中的に事業を強化していくことです。
しかし、現在の日本は就労人口が減少し労働力も貴重になっていることから、IT分野においても貴重な人材をどのように配置するかが非常に重要になっています。その中で、我々IIJになにができるのか、インフラ事業者として基盤となるITサービスをいかに効率よく提供するかが重要です。これを最も上手に出来るのがサービスプロバイダーであり、IIJの使命だと考えています。これを、より多くのお客様に、早くご利用いただくのがIIJのサービスインテグレーション事業の価値であり、日本経済をITによって加速させていくこと自体、これからの社会にとって非常に価値のある事業であると考えています。
澤崎:ITを活用して日本の生産性を向上させることで、日本経済に活気を取り戻すチャンスを創出している事業ですね!
採用について
澤崎:IIJにこういう方が来てほしいというのはありますか?
中:共通して、とにかくIT技術に興味があり、ITが大好きな人に集まって欲しいと思っています。またIIJが持っているようなITサービスを法人企業、世の中へ適用させていくインテグレーション業務、プロジェクトマネジメント業務等に興味を持つ人が多く集まって欲しいですね。我々のようなサービスプロバイダー兼サービスインテグレーターの事業者に、そういった国内のエンジニアの多くが集まり、集約されることで、ひいては、国内社会や経済にとっての大きな貢献につながると考えています。
澤崎:IT技術がとにかく好きで、ITで社会貢献したい方は非常にピッタリな企業ですね。
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いかがでしたでしょうか?
IIJのサービスインテグレーションは横のつながりも多く技術研鑽するにはもってこいの場所です。より大きい規模の案件を担当してみたい、今の技術スキルをもっと伸ばしていきたい、新しい技術領域を学んでみたいなどのご志向がある方は是非、IIJの選考を受けてみてください!