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IIJ.news Vol.182 June 2024
IIJ Global Solutions China Inc. 無錫分公司
高野 政義
IIJグループは2012年、中国・上海に子会社を開設しましたが、このたび江蘇省無錫市に2つ目の拠点を開設し、4月より営業を開始しています。
無錫市は人口670万人で、上海から高速鉄道で西に約1時間の場所にあります。電子部品や自動車関連の日系製造業が多く進出しており、近隣の蘇州市や常州市を合わせると1000社以上の日系製造業が進出しているエリアになります。
無錫拠点のミッションは、製造現場における「デジタルトランスフォーメーション(DX)支援」です。中国では人件費が高騰しているうえに、コロナ禍のロックダウン時に出勤できない従業員が多数出て、製造現場のオペレーションが遅延するといった経験をしたため、DX化が急ピッチで進められています。
現在、検討中のソリューションは、IoTを用いてロボットアームや製造装置の異音や高温を検知し、いち早く修繕につなげて、製造ラインのダウンタイムを最小限に抑える予知保全ソリューションや、製品のキズ・破損・変色・寸法誤差など、従来は人の目で検査していた工程を画像診断AIで代行することによる品質改善などです。
これらの施策は、品質不良・製造ラインの停止にともなう損失・追加コストの低減や、納品先からの品質管理要求への対応など、さまざまなユースケースが考えられます。
無錫ではパートナー企業とのソリューション検討も開始しており、近日中にお客さまとのPoCも実施する予定です。今後は、無錫での成功事例を中国の他拠点はもとより、東南アジアの各拠点とも共有し、水平展開していきたいと考えています。その際、筆者自身の現場力や提案力の向上も求められるところですが(笑)、多くの案件を実現できるよう尽力していきます。
さて、無錫には桜の名所があります。太湖北西岸に位置する黿頭渚という場所です。1988年に植樹が始まってから37年にわたり、日中の民間レベルでの交流が続いており、現在は3万本以上の桜が植えられています。今年も3月21日から記念イベントが催され、桜の開花とともに日中友好活動が継承されています。
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