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IIJ.news Vol.183 August 2024
IIJ 広報部
笹島 貴明
2013年にIIJに入社したのち、スノーボード中の事故で車椅子の生活に。広報部としての業務をしながら、趣味で始めた車いすフェンシングで日本代表となり、現在は競技活動を中心に広報部で働いています。
選考期間内の大会では思ったような個人成績を残すことができなかったものの、選考基準が明確に定められていないため、パリ・パラリンピック出場を祈りながら練習に励む日々を送っていました。
パラリンピックのフェンシング選考は個人の世界ランキングにもとづいて決定されますが、選手村に入村できる出場選手の数に達していない場合は、団体戦も考慮した追加メンバーが招集されます。
さて、以前の本連載でも記載したように、フルーレという種目の日本の団体ランキングは、世界選手権の実績などで順位が高いとはいえ、個人では日本男子選手は誰も出場資格を獲得できていないため、出場は厳しいかなと考えていました。ただ、もしもに備えて練習していたところ、団体ランキングが考慮されたのか、なんとフルーレとエペの団体のパリ出場枠を日本が獲得したことが伝えられました。まさに快挙なのですが、ここで問題となるのが、監督やコーチがどの選手を選出するのか……です。筆者は選考対象となる大会では、人数の関係で出られなかったアジア・パラリンピックを除いて、全ての大会で団体戦に参加し、団体ランキングに貢献していました。しかし、直近のアジア選手権だけ見れば、個人の成績で筆者より戦績が良く、メダルを獲得した選手がほかにいる、という状況でした。
やや厳しいかなとも感じつつも、急に出てきた可能性に賭けて、WEB会議での選考発表を待ちます。残念ながら、結果は“選外”で、他の選手が出場することになりました。詳しい選考基準は公表されていないものの、これまでの貢献より、個人成績のほうが重視されたのかなと考えています。
発表から1カ月ほど経った今(本稿執筆時点)でも、正直まだ落ち込んでいるところもありますが、2026年の名古屋でのアジア・パラリンピック、そして2028年のロサンゼルス・パラリンピックも視野に入れながら、パリ出場メンバーを応援したいと思っています。
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