ページの先頭です


ページ内移動用のリンクです

  1. ホーム
  2. IIJについて
  3. 情報発信
  4. 広報誌(IIJ.news)
  5. IIJ.news Vol.186 February 2025
  6. IT投資の評価と実態2024

IIJ Research となりの情シス IT投資の評価と実態2024

IIJ.news Vol.186 February 2025

今回は、企業のIT投資の評価と実態について
調査した結果をお知らせします。

(実施期間:2024年7月17日~7月31日/有効回答数:1,128件)

調査方法:IT投資を次の5つのカテゴリに分類し、「IT投資に対する評価」や「予算取り・決裁申請の検討状況と結果」について調査しました。
カテゴリ
① 基本的な社内インフラ維持のためのIT投資 例:PC・ネットワーク・基幹システムの維持管理、ITサポートなど
② サイバーセキュリティ対策のためのIT投資 例:ゼロトラストやエンドポイント対策、CSIRT/SOCの設置、社員啓蒙など
③ 業務効率化・生産性向上のためのIT投資 例:業務の自動化やデジタル化、プロセス改善など
④ 既存ビジネスの拡大・変革のためのIT投資 例:営業やマーケティング強化ツールの導入、開発内製化など
⑤ 新規ビジネスや新たな価値創出のためのIT投資 例:新事業のPoC、エンドユーザの体験に関わる新規IT投資など

自社のIT投資に関する評価

Q1. 自社の「各カテゴリのIT投資」について、あなたはどう感じますか?

自社のIT投資に対する評価を聞いたところ、「基本的な社内インフラ維持のためのIT投資」のカテゴリのみ全体の約半数が「できている」と評価。それ以外のカテゴリでは、全体的に評価が低く、特に新規ビジネスや新たな価値創出へのIT投資ができていると回答したのは全体の2割にとどまった。

Q2. 自社の「サイバーセキュリティ対策のためのIT投資」について、あなたはどう感じますか?

5つのカテゴリのなかで「サイバーセキュリティ対策のためのIT投資」に対する評価を従業員規模別で見てみると、規模が小さいほど「できていない」と感じている割合が高く、企業規模によるIT投資状況の違いが見てとれる。

予算取り・決裁申請の検討状況と検討結果

Q3. 今年度の実施を目指して、あなたが具体的に「予算取り」または「決裁申請」を検討した事項はありましたか?
(実際に実施に至ったかどうかは問わず)
また「具体検討事項があった」方は、どの結果に着地することが多かったですか?

予算取りや決裁申請を行なう立場にある方を対象に、検討案件の有無を聞いたところ、「基本的な社内インフラ維持のためのIT投資」を検討した割合が7割を超え、5つのカテゴリのなかでもっとも高かった。次いで「業務効率化・生産性向上のためのIT投資」、「サイバーセキュリティ対策のためのIT投資」の順で、「既存ビジネスの拡大・変革」と「新規ビジネスや新たな価値創出」については、Q1のIT投資の評価と同様に、他と比較して数値が低く、検討自体が少なかった。また、検討結果を聞いてみたところ、5つすべてのカテゴリで「実施することになった」の回答が5割を超えた。

予算・決裁申請が通らない理由

Q4. 「予算が取れなかった・決裁が通らなかった」とお答えいただいた方は、その理由はどれであることが多いですか?

予算・決裁申請が通らない理由としては「金額が許容されなかった」がもっとも多く、次いで「費用対効果が認められなかった」と「必要性の理解が得られなかった」が続いた。また「必要性が理解されなかった」と回答した比率をカテゴリで比較すると、「サイバーセキュリティ対策のためのIT投資」が一番低く(17.4%)、「既存ビジネスの拡大・変革のためのIT投資」が一番高く(34.4%)、次いで「新規ビジネスや新たな価値創造のためのIT投資」(27.6%)が高かった。ビジネスの拡大・変革や、新たな価値創造のためのIT投資は、その必要性を理解してもらうには大きな関門があることがうかがえた。

予算・決裁申請を通すためのポイント

Q5.IT関連の予算申請または決裁申請を通す際、工夫していることやポイントがあれば教えてください。

予算・決裁申請を通すためのポイントについて聞いたところ、キーパーソンとの折衝や資料準備におけるコツなど、具体的なコメントが多数寄せられた。

  • キーマンの特性を知り、説明はオーバーに
    • まず、決裁者の性格・経営理念・考え方を知ること。関係者の上長を巻き込み、必要性について賛同してもらえる所属長を味方にすること。説明はある程度オーバーに伝えること。
  • 全体像を見せる
    • 決裁者が全体像を把握できる資料を用意し、その決裁が全体のどの程度か、わかるようにしている。そうすると次の決裁もやりやすくなる。
  • データを準備し、「松・竹・梅」で提示
    • エビデンスを確実に提示し、先に金額の高い提案をして、2案、3案で本命を出すようにしている。
    • 財政部門が欲しがるデータを事前に揃えておく。プランを2通り以上(松・竹・梅など)作成し交渉に臨む。

今回は、企業のIT投資に関するアンケート調査結果をお届けしました。特設サイト「法人IT調査レポート」では、本稿で取り上げた項目以外にも、カテゴリ別の詳細結果や特に力を入れたIT投資事項・案件、具体的な声を紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。

IIJ情シスBoost-up Projectのご紹介

  • 情シスの“リアル”を知る 法人IT調査レポート
  • 視座と“やる気”を高める モチベートセミナー
  • 情シスの課題を議論する トークセッション
  • 他企業の“事例”を知る 座談会・勉強会

「IIJ情シスBoost-up Project」は、情報システム関連部門で働く皆さまに日々の活動や組織運営のヒントとなる情報をお届けします。
HP https://www.iij.ad.jp/svcsol/jboost/
Xアカウント: @IIJ_Jboost


ページの終わりです

ページの先頭へ戻る