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車いすフェンシング笹島貴明の“Allez(アレ)”! パラアスリートと食事

IIJ.news Vol.187 April 2025

執筆者プロフィール

IIJ 広報部

笹島 貴明

2013年にIIJに入社したのち、スノーボード中の事故で車椅子の生活に。広報部としての業務をしながら、趣味で始めた車いすフェンシングで日本代表となり、現在は競技活動を中心に広報部で働いています。

プロのトップアスリートは練習や筋トレに加え、食事を徹底的に管理して万全のコンディションで競技に臨んでいます。筆者はメダルを量産するようなアスリートではありませんが、今回は食事について書いてみます。

階級分けなどの理由から、体重を厳しく管理している種目の一流アスリートは指定された食事のみを摂取しているようですが、そうでない種目のアスリートの食事は、オリンピック出場レベルでも自己管理のケースが多いようです。筆者の場合、毎月、約一週間分の食事の写真を栄養士に送って、栄養素の過不足やコンディションの変化をフィードバックしてもらっていますが、何を食べるかは自分の裁量で決めています。

パラアスリートでも特に車椅子のアスリートの食事管理はむずかしいのですが、その理由は基礎代謝量が測りにくいことです。車椅子に普段乗っている人は、アスリートであっても健常者と比較して基礎代謝が低いという研究もあり、単純な身長や筋肉量をもとにした一般的な基礎代謝の数値があてはまらないうえに、パラスポーツの運動時間に対する消費カロリーについては研究データが少ないこともあり、筆者は体重増減や筋肉量のデータを参考にしながら、手探りで競技に適った理想の体型を目指しています。

車いすフェンシングでは上肢の筋肉が重要なのはもちろん、攻防における姿勢保持のために背中側の筋肉も非常に大事ですし、車椅子で座った状態でも足や骨盤を使うので、パラ競技であっても機能的に残存している箇所は可能な限り鍛える必要があります。

体内に摂り込むモノという点では、ドーピングにも注意しなければなりません。一般的な食事に関してはほぼ問題ないのですが、摂取するサプリメントや医薬品については禁止されているかどうかを調べる必要があります。パラアスリートは選手固有の障害に関する薬を常用している選手も多いので、頻繁に更新されるドーピングの禁止表を参照しつつ、場合によっては薬を変更したり、特殊な申請手続きを踏む必要があります。

練習場に併設されている食堂では
各品目の栄養成分を確認できて便利

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